真摯に弓に向き合えば、
自ずと結果はついてくる

健康福祉学群 4年生
弓道部
福島県立白河高等学校 出身

薄井 健 さん

軽い気持ちで始めた弓道に、夢中になる

幼少期から身体を動かすことが好きで、小学校〜中学まで野球を続けていました。転機は中学2年生のとき。肘を骨折し、思うように野球ができなくなってしまったんです。もどかしさを抱えていた私を見かねて、兄が弓道をやらないかと勧めてくれました。気分転換になればと軽い気持ちで弓道場に足を運びましたが、弓を持ったときのずしりとした感覚が心地よく、次第に弓道へと意識が向くようになっていきました。

本格的に弓道に専念したのは、高校入学後です。弓道部に入り、毎日弓を引ける楽しさに夢中になりました。自分自身と向き合い、試行錯誤を重ねる弓道という競技が性に合っていたのかもしれません。3年生のときに全国大会に出場し、高いレベルで弓道に向き合う競技者の姿を目の当たりにしました。大学でも弓道を続けたいと強く思い、東京都学生弓道連盟の1部リーグに所属する桜美林大学への進学を決めました。

主将として、まずは自分自身に向き合うことが大切

桜美林大学は、弓を引く上で理想的な環境が整備されています。弓道場は、最大10名が弓を引くことができます。部員のレベルも高く、みんなで切磋琢磨しながら日々技術を磨いています。特に今年度は、高校で腕を磨いてきた1年生が多数入部し、部全体のレベルも大きく向上したと実感します。

私は現在は主将を務めています。大前提として意識しているのは、まずは自分自身がしっかりとした振る舞いを示すことです。弓道には団体戦もあるので、部員それぞれが力を合わせるよう声掛けすることも必要です。しかし何より、ひとりの競技者として真摯に弓道に向き合う姿勢を示すことで、部員もしっかりやろうと思えるようになるはずです。

当たり前のことですが、監督と師範が考えてくださった練習メニューをやり切ること。弓道部は、他の部活動に比べると練習時間は長めですが、集中力を切らさず、個々の課題に向き合うよう部員に話しています。

自分なりの弓道の型を探し続ける

部員の実力を鑑みると、目標としている男女王座優勝というのは、決して手の届かないものではないと考えています。部員一人ひとりが実力を発揮できれば、自ずと結果はついてくるはずです。私たちが弓道に打ち込む姿を見て、「弓道っていいな」と思ってもらえたら嬉しいですね。

弓道には、いわゆる実業団チームのようなものはありません。大学まで競技を続けていた方は、それぞれ企業や地方自治体に就職し、空いた時間で弓道に取り組むというのが一般的なようです。私も一般企業に就職しますが、弓道は続けるつもりです。弓道は、やればやるほど成長を実感できる競技。これからも、自分なりの弓道の型を探し続けたいと思います。

※この取材は2023年9月に「桜美林のスポーツ」サイトのために行われたものです。

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