ジャーナリズムと社会福祉の“かけ算”で、いつかモンゴルで児童発達支援施設をつくりたい/エルデネバット ルハムザヤ さん
「成長」を間近で感じられる仕事

私は現在、日本の大学生・短大生・専門学校生を対象とした体験型教育研修プログラムを提供する企業で働いています。就職と同時にロサンゼルスに移住し、今年で11年目になります。
私はプロデューサーとして、お客様の要望に沿って研修プログラムを企画・運営しています。プログラムは1週間から1ヶ月程度のものが多いですね。普段なかなかお客様が行くことができない場所を研修先と交渉しながら選定し、学びの機会を提供しています。インターンやホームステイ先のマッチング、緊急時の窓口対応など、現地にいるからこそできる細やかなサポートを行っています。
日本人の多くは、最初のうちは自分の意見をしっかりと伝えられません。英語をうまく話せない、話せても意見に深みがないなどの傾向があります。現地の学生とのディスカッションでは、「差」を感じて落胆する日本人も多いです。ただ、そこから自分を変えようと必死に努力する学生もたくさん見てきました。短期間で顔つきや考え方が変化し、成長する姿を間近で感じられるのが、この仕事の醍醐味であり私のやりがいにつながっています。
留学時代の苦い経験を仕事に生かす
私の地元は国際色豊かな街で、我が家もアメリカやオーストラリア、韓国出身の方のホームステイ先として受け入れを行っていました。両親は英語を話せたわけではないのですが、私は「彼らと会話できるようになりたい!」という一心で、幼少期から英語を学んでいました。ハリウッド映画にも惹かれ、特に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』はこれまで300回ほど繰り返し鑑賞しています。
海外への憧れが人一倍大きかった私ですが、高校生で留学したときは言語の壁にぶつかりました。毎日泣いて過ごしていた私を、ホストファミリーも見かねるほど。「泣いてたって何も始まらないから頑張りなさい」と背中を押されて、ようやく気持ちを切り替えることができました。
一念発起して入部したサッカークラブのおかげで、日常的なコミュニケーションに問題がないほど英語力を高めることができました。ただ1年間の留学期間のうち、3ヶ月は無駄に過ごしてしまったという後悔が今でも残っています。このときの「失敗」を誰にもしてほしくない。そんな思いが、今の仕事に生きています。
アメリカでしか得られない経験を積んでほしい

桜美林大学では、第二外国語として韓国語を学びました。順調に語学力を伸ばし、韓国への留学を計画していたのですが、どうしても行きたい大学があったんです。残念ながら大学の協定校ではなかったのですが、「どうしても行きたい」と相談したところ、なんとすぐに協定を結んでくれたんです。サポートの手厚さに感動しましたね。
誤解を恐れずにいうと、私は桜美林大学で、関心のある領域だけを熱心に勉強していました。そんな私の“わがまま”にも先生方は寄り添っていただき、むしろ興味の幅を広げてくれました。チャレンジしたいという気持ちを応援してくれる校風こそ、桜美林大学の魅力だと思います。
私には将来、「こんな仕事がしたい」という目標はありません。なぜなら、今の仕事が心から楽しいと思えるからです。私の心身が元気なうちは、ひとりでも多くの学生に、アメリカでしか得られない経験を積んでもらいたいと考えています。
昨今の世界情勢を受けて、「アメリカに行かなくてもいいや」と考えている方も増えているように思います。確かに世界にはたくさんの国があって、それぞれの良さから学べることも多いでしょう。でも、新しいものを生み出すパワーやエネルギー、独自のカルチャーなど、まだまだ日本人がアメリカから学ぶことは非常に多いはず。この記事を読んでくれた皆さん、ぜひアメリカに来てください。待ってます!
※この取材は2025年5月に行われたものです。
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