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尾川ゼミ、学生の力で3つの地域プロジェクトを商標登録-想いを未来へつなぐ挑戦-

2025/10/23(木)

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ビジネスマネジメント学群 尾川佳子ゼミ「サステナブル・ウェルビーイング研究室」では、地域と連携して行う3つのプロジェクトについて、学生の手によって商標登録を行い、いずれも登録が認められました。
今回登録されたのは、次の3つのプロジェクトです。

■サクベジプロジェクト®
2021年~
江戸東京野菜の普及を目指し、地域農業の魅力を国内外に発信する活動。
名称は Circulation(循環)× Vegetables(野菜) の言葉を組み合わせ、「持続的な地域循環型農業」の実現への想いを込めています。

■あまぶる+plus®
2021年~
鹿児島県徳之島の魅力発信と観光振興を目的とする地域活性化プロジェクト。
奄美大島(Amami)× しまぶるー(青く透き通る海) を掛け合わせ、「旅にプラスαの行動を」という意味を持たせています。

■よこはち∞®
2022年~
八王子市の伝統・文化・人の魅力を発信し、地域のウェルビーイング向上を目指す活動。
「ようこそ八王子」や「八(∞)=無限の発展」という想いを込め、地域とともに未来へ続くプロジェクトを象徴しています。

これら3つのプロジェクトはいずれも、ゼミで受け継がれてきた地域連携活動です。それぞれの名称には、先輩たちの思いと地域への願いが込められており、これらを次の世代にしっかりと残していくため、法的に名称を保護するために商標登録を行うことにしました。

尾川ゼミでは、2年秋学期に留学する学生が多いため、3年春学期から本格的にプロジェクト活動を始めます。 今回は、2年秋学期の期間を活用して留学しない学生を中心に「商標登録」に挑戦しました。

手続きの第一歩として、知的財産や権利関係に詳しい ビジネスマネジメント学群の田中良恵准教授から、商標制度の目的や出願の流れについて講義を受けました。「商標とは何か」「どのような資料が必要か」など、基礎から理解を深め、出願書類の作成、分類の調査、特許庁への提出までをすべて学生自身の手で進めました。実際の出願にあたっては、特許庁に何度も足を運び、無料相談窓口で専門家に繰り返し相談を行いました。早期審査の申請も行いましたが、結果的には通らず、本審査が無事に受理されるかどうか、最後まで不安が続きました。

さらに、商標登録には想像以上の費用がかかるため、クラウドファンディングを企画しましたが、支援を得る難しさも痛感しました。この経験を通して、自分の力で何かを形にすることの大変さと面白さを強く感じました。無事に3件すべての登録が完了したときには、学びの成果とともに大きな達成感を得ることができました。

今回の経験を通じて学生たちは、商標登録の知識だけでなく、「地域と築いてきた活動を守り、未来へ継承することの重要性」を実感しました。
商標登録は単なる手続きではなく、プロジェクトの理念と地域の信頼を形として残す行為です。

尾川ゼミでは今後も、サステナブルでウェルビーイングな社会の実現を目指し、学生一人ひとりが主体的に地域との連携活動を続けていく予定です。

記事:佐藤 芽生(ビジネスマネジメント学群尾川ゼミ 3年)

サクベジプロジェクト®

桜美林大学の学生団体「サクベジプロジェクト」は、2021年より活動を続けています。
このプロジェクト名の由来は、英語で循環を意味する“circulation"と野菜を意味する“vegetable"を掛け合わせたものです。私たちは『持続可能な社会を実現する』をテーマに、循環型農業に着目し、固定種と呼ばれる野菜の魅力を発信しています。

本活動では、循環型農業に着目し、“固定種”と呼ばれる野菜の魅力を発信しています。5月には新宿キャンパス5階のプランターで土の入れ替えを行い、6月に八寸オクラ、金町小蕪、中生三河島枝豆、馬込三寸人参といった江戸東京野菜を植えました。重い土の運搬に苦労しながらも、メンバー全員で協力し、充実した作業となりました。

9月27日(土)には、「体験!しんじゅくささえあい〜来て、見て、遊んで、つながろう〜」をテーマに野菜マルシェを出店。多くの方々にご来場いただき、予想を超える反響の中で完売となりました。温かい応援をいただいた皆さまに心より感謝申し上げます。

また、「たまリズムプロジェクト」にも参加し、一次審査を通過いたしました。現在は、日頃よりお世話になっている農家・福島さんのご協力のもと、江戸東京野菜の収穫から試食までを体験できるツアー企画の検討を進めており、11月23日(日)にツアーを実施する予定です。

サクベジプロジェクトは、これからも学内外の皆さまと共に、循環型社会の実現に向けた活動を続けていきます。

あまぶる+plus®

学生団体「あまぶる+plus」は、「自然豊富で魅力溢れる奄美群島の観光資源を永く維持したい」という思いのもと、2021年より活動を続けています。徳之島を中心に、SDGs推進や持続可能な観光、環境保護、地域活性化を目的とし、“楽しむだけでなく島の未来を守る観光=レスポンシブルツーリズム”の実現を目指しています。

2024年9月中旬には鹿児島県徳之島を訪問し、現地でフィールドワークを実施しました。島内の小学校では「楽しく学ぶSDGs」をテーマに、エコバッグや石鹸、キャップを使ったネームプレートづくりなど、体験型ワークショップを開催。児童の笑顔に包まれる中で、学生も「伝える力」や「共に学ぶ姿勢」を育む機会となりました。

また、天城町では生徒数減少という地域課題を伺い、同町が推進する「山海留学」の広報にも協力。東京都内でのイベントや教育機関を通じ、地域の魅力を都市へ発信していく予定です。さらに、各町の敬老会では高齢者との交流を通じて文化や歴史を学び、地元の農園や施設では環境保全や地域産業の現状を知るなど、幅広い学びを得ました。

今後は、徳之島観光大使のオスマン・サンコン氏や地域関係者の方々とのつながりを生かし、JAC(日本エアコミューター)様の機内誌掲載や観光冊子の制作を進めます。「現地で学び、都市から発信する」ことを軸に、あまぶる+plusは地域と社会をつなぐ架け橋として、徳之島の持続的な発展に貢献していきます。

よこはち∞®

学生団体「よこはち∞」は、「八王子全体の地域活性化と魅力を伝えたい」という思いのもと、2021年より活動を続けています。東京都唯一の“日本遺産”に認定された八王子市を舞台に、文化や歴史を活かし、地域活性化や観光振興、ウェルビーイングの向上を目的としています。日本酒や芸者文化など、地域に根ざした資源を再発見・発信し、“学びを通じて地域の魅力を世界へ届ける”ことを目指すプロジェクトです。

2025年6月には八王子の地域の方々と一緒に田植えを体験しました。作業の中で地域の方々と会話を交わしながら、協力して1つのものを育てていく事の大切さに気づきました。続く8月には、八王子祭りに3日間参加し、グッズ販売や八王子酒造の日本酒販売を手伝いました。さらに10月3日(金)・4日(土)には、八王子中町で開催された「路地サミット」に参加し、芸者文化や昔ながらの街並みの魅力を伝える活動を行いました。昔の風景が残る町の魅力を多くの人に伝えられたことが良かったです。

今後は、11月5日(水)に「多摩リズムツアー」を実施し、八王子中町で留学生を対象とした日本文化体験を行う予定です。酒造見学や芸者さんの舞を通して、日本の伝統や魅力を感じてもらうことを目指します。そして12月には「多摩リズム最終審査発表会」で、1年間の活動成果を発表します。地域と文化をつなぐ力を形にできるよう、チーム全員で準備を進めていきます。

留学生や多くの人々に“見えない日本の伝統”を体験を東京でしてもらうことで、思い出として心に残り、それが次の世代へと受け継がれていくような活動を続けていきたいと考えています。八王子の魅力を発信しながら、地域と人、そして世界をつなぐ架け橋として貢献していくことを目指しています。

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