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『TOKYO PACK 2021』ビジュアル・アーツ専修×日本化工機材株式会社の取り組み

2021/02/26(金)

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2月24日(水)から26日(金)にかけて、東京ビックサイトで『TOKYO PACK 2021』(東京国際包装展)が開催され、日本化工機材株式会社のブース内にて、芸術文化学群ビジュアル・アーツ専修の授業作品が展示、紹介されました。
TOKYO PACKは、さまざまな業界で活躍している包装資材・容器、包装機械を中心に、調達から生産、物流、流通、販売、消費、廃棄・リサイクルに至るまでのあらゆる分野が出展するアジア最大の国際総合包装展です。

今回展示された学生作品は、芸術文化特講(プロダクトデザイン基礎B)で制作されたものです。
作品の素材には、段ボールの「角紙管」が用いられています。この素材は、紙製品や乾燥材の製造会社である日本化工機材株式会社(本社、淵野辺)よりご提供を受け、これを用いて学生が自由な発想でプロダクトデザインに挑戦し、優秀作品として6点が選抜展示されました。

作品制作に用いた「角紙管」は、軽量で適度な強度を持ち、耐久性にも優れ、環境にやさしい素材です。この特徴を良く理解し、分析・創造することにより新しい活用方法を提案することが本演習授業のテーマです。初回の授業では、日本化工機材株式会社の工場を見学し、素材の製造技術を学び、デザインの考案に役立てました。

杉山友彦さん(芸術文化学群4年)は、フレキシブル屏風や収納ボックスなど4点を制作。「釘を一切使わず、全て環境にやさしい素材で制作した。角を丸くするなど、生活に溶け込むようにこだわった。ゼミではグラフィックデザインを学んでおり、今回の作品にもオリジナルでロゴをつけた。これまでの学びを役立てた」と説明。

五十嵐花奈さん(芸術文化学群3年)は、子ども用知育玩具を制作。「ターゲットを子どもとし、寝ころびながらでも安全に遊べるよう、全体を台形にすることで安定感を図った。これまではグラフィックデザインを主に学んでいたが、平面のものが形となり、誰かに使ってもらう実用性のあるものとして完成することに、デザインと人との接点を感じた」とやりがいを口にしました。

堀井珠那さんも子どもを対象とした紙製テトリスを制作。「軽さや丈夫さを特徴とする段ボールは、子どもにピッタリな素材だと感じた。テトリスにすることで、組み合わせによってバランスを考えながら遊ぶことができる。また使い古したら処分がしやすく、リサイクルすることもできる」と実用性にこだわったことが伺えました。

坂入圭亮さん(芸術文化学群2年)は、「20案ほど考えた中から、耐久性を活かせるテーブルの制作を決めた。段ボールの軽さを踏まえて、折り畳み式でバックのように持ち運び可能なデザインとした。持ち手をつなぐ紐の部分も必要時以外は内側に収納できるよう工夫した」と細部までデザインにこだわった様子。

日本化工機材株式会社の成田瑠里さんは「紙製品のメインの用途は包装材。商品保護という役目を終えると捨てられてしまう包装材が、プロダクトデザインされることで、素材としての価値を高められたように感じた。学生の熱心に取り組む様子や、楽しんでいる様子が伝わり良い刺激となった」と話しました。 この演習授業を担当する林秀紀准教授は、「提案された作品は、学生のユニークな発想と実際にどのように具体化するのか奮闘の跡が伺える。「作りながら考える」活動を通して、角紙管はデザイン教材としても優れた素材であることが分かった。今後もさらに発展させていきたい」と期待を膨らませていました。

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