7月7日(水)、オンワード商事株式会社(以下オンワード)との連携による寄付講座『ビジネス演習(ファッションビジネス)』で、中間プレゼンテーションが行われました。この実習では、オンワードによる講義で制服ファッションビジネスの産業構造を理解し、「新スクールアイテムを考える」をテーマに、マーケティング視点から商品開発に挑戦。今年度は通年で実習を行い、マーケティング調査から、コンセプト立案、新スクールアイテムの企画、商品開発まで、一連の業務を学び体験します。 当日は、オンワードから4人の社員が来校され、5つのグループに分かれた学生が、社員の方々の前でプレゼンテーションを行いました。
学生たちは、各グループが実在する学校をターゲットとして定め、コンセプトを立案。実際に通う高校生やその保護者、高校の先生、地域の方々にマーケティング調査を実施し、リアルな意見を元に、新スクールアイテムを考えました。ターゲットの選定には、自分が通っていた学校や、これからの日本の教育を見据えて積極的にICT化を取り入れている学校などが上がりました。中には、実際にオンワードが制服を担当している学校をターゲットとしたグループもありました。今回のプレゼンテーションでは、高校生が現在の制服に感じている不満や要望を聞いたうえで仮説を立て、アンケート調査をもって分析や検証を実施。それらを根拠に、高校生が感じている課題を解決するだけでなく、その他ステークホルダーの要望を叶えることのできるアイデアを発表しました。提案されたアイテムは制服だけでなく、夏のスクールアイテムやローファー、情報端末機器のケースなどがありました。
発表後オンワードの方々から、これまでにあった実例や実現するために更に考えるべき点についてなど、最終的に商品として形にするためのヒントをいただきました。コロナ禍で出てきた新たな要望や、課題視されている多様性、LGBTの学生対応など、様々な視点を持つようアドバイスもありました。総評でオンワードの岩城様は「研究を論理的に進めていて、とても分かりやすい発表だった。制服は学校の象徴であることを意識して、全てのターゲットに応えられるアイディアになることを楽しみにしている」と話しました。また他の方々からは「数年前まで高校生だった皆さんによる、ターゲットにより近い視点から、常識にとらわれないアイディアを聞くことができ、寄付講座の醍醐味を感じた」「ここ数年で大きく社会が変わったように、この先5年から10年、大きく変わる社会のイメージを湧かせて、課題を解決できるスクールアイテムを是非考えてほしい」と期待を寄せました。
秋学期の講義では、生地や縫製について、価格設定についてなど学び、考えたアイディアを実際の商品にできるようモノづくりについてより深く企画立案します。
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