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シラバス詳細情報

開講年度 2018年度
開講学期 2018年度 春学期
授業コード 22494
科目 女性とメディア
教員氏名 津田 好子
授業種別 週間授業
授業方法 演習
授業概要  この授業では、ジェンダーという概念を用いてマスメディアが発信するメッセージを読み解いていきます。
 テーマは次の3つです。1つめに、メディアが表象するジェンダーイメージのなかで、特に〈女性〉に焦点化し、どういったステレオ・タイプ表現がいかに利用されているかを検討します。またメディアにみる女性像の変化を社会状況に照らし合わせて考察していきます。分析対象は主に映画、テレビドラマなどの娯楽動画作品を中心とします。その他、適宜、ポスター、テレビCMや、新聞、テレビニュース番組などの報道関連を取り上げ、必要に応じて動画投稿サイトについても言及します。
 2つめに、統計調査結果によってマスメディア組織内のジェンダー関係を把握し、ジェンダーの視点からみたマスメディア組織に内在する課題を検討します。さらにその課題とマスメディアが発信するメッセージとを関連付けて考えます。
 最後にジェンダーに敏感な視点をもつ〈女性〉がメッセージの発信者になることで開かれる可能性を考えます。
到達目標 ・メディアのメッセージにおける女性像は社会通念を反映して変化することを理解する。
・制作現場におけるジェンダー関係の現状と課題を理解する。
・ジェンダー概念を理解したうえで、メディアのメッセージにおける女性像を読み解き、分析結果を論理的に記述する力をつける。
授業計画 第1回  4月12日(木) メディアと構成される「現実」
第2回  4月16日(月) ジェンダーの視点から考える(1)-「女道」と「男道」に2分することへの疑問
第3回  4月19日(木) 子ども向けテレビ番組とジェンダー
第4回  4月23日(月) 魔法少女と戦隊ヒーロー①
第5回  4月26日(木) 魔法少女と戦隊ヒーロー②
第6回  4月30日(月) ジェンダーの視点から考える(2)-家族のありかた
第7回  5月7日(月)  ディズニー映画『白雪姫』が描くプリンセス
第8回  5月10日(木) ディズニー映画『シンデレラ』が描くプリンセス①
第9回  5月14日(月) ディズニー映画『シンデレラ』が描くプリンセス②
第10回 5月17日(木) ディズニーが描くプリンセス像の変化 『ちいさなプリンセス ソフィア』
第11回 5月21日(月) 小括 魔法少女・デイズニープリンセスと〈女の子〉
第12回 5月24日(木) ジェンダーと日本のマスメディア -「ぼく食べる人」から国連の勧告までー
第13回 5月28日(月) 気になるポスター、ちらし、CM ①-性別役割
第14回 5月31日(木) 気になるポスター、ちらし、CM ②-セクシュアリティ
第15回 6月4日(月)  「炎上」「萌え絵」をジェンダーの視点から考える ①
第16回 6月7日(木)  「炎上」「萌え絵」をジェンダーの視点から考える ②
第17回 6月11日(月) 小括 CMのなかの女性表象 
第18回 6月14日(木) マスメディアは女性運動をどう描いたか①— 第2波フェミニズム運動
第19回 6月18日(月) マスメディアは女性運動をどう描いたか②—女性差別撤廃条約批准までの道筋
第20回 6月21日(木) 映画『プラダを着た悪魔』を読み解く①—「女性と就労」
第21回 6月25日(月) 映画『プラダを着た悪魔』を読み解く②—シスターフッド
第22回 6月28日(木) ジェンダーの視点から考える(3)—日本の女性の就労状況
第23回 7月2日(月)  映画・テレビドラマのなかの「働く女性」①
第24回 7月5日(木)  映画・テレビドラマのなかの「働く女性」②
第25回 7月9日(月) ジェンダーの視点から考える(4)-マスメディア組織とジェンダー
第26回 7月12日(木) 発信する〈女性〉—メディアを活用する〈女性〉
第27回 7月16日(月) 映画『少女は自転車にのって』① サウジアラビア初の女性監督が描く〈少女〉
第28回 7月19日(木) 映画『少女は自転車にのって』② サウジアラビア初の女性監督が描く〈少女〉
第29回 7月23日(月) 映画『少女は自転車にのって』③ サウジアラビア初の女性監督の映画制作過程
第30回 7月26日(木) 総括 
授業時間外学習 各回終了後、次回までに求める学習内容は次の通りです。
第1回   各自 メディア接触経験を振り返り、ワークシートを完成させておくこと。
第2回  授業で説明したジェンダー概念について復習しておくこと。
第3回  授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第4回  授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第5回  授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第6回  ディズニ—映画『白雪姫』の概要を調べ、メモを作成しておくこと。
第7回  ディズニー映画『シンデレラ』の概要を調べ、メモを作成しておくこと。
第8回  授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第9回  授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第10回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第11回 ジェンダーの視点から気になるポスターやCM等を探しておくこと(第13回&第14回のワーク準備)
第12回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第13回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第14回 自分がふジェンダーの視点から「炎上」したCMを探し、感想をまとめておくこと。
第15回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第16回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第17回 CMのなかの女性表象について、分析枠組みを用いて分析した結果を復習しておくこと。
第18回 映画『プラダを着た悪魔』の概要を調べ、メモを作成しておくこと。
第19回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第20回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第21回 「フェミニズム」について、自分のもっているイメージ、知識をまとめておくこと。
第22回 授業で説明した日本の制度についてまとめ、理解を深めておくこと。
第23回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第24回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第25回 授業内で説明した企業内組織構造とジェンダーについて理解を深めておくこと。
第26回 授業内のワーク結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第27回 サウジアラビアについて、人口、宗教、学校制度などを調べ、メモを作成しておくこと。
第28回 授業で説明した分析視角のなかから関心のあるテーマを選び、レポート執筆準備にとりかかること。
第29回 授業内ワークの結果について、自分の考えをまとめ、メモを作成しておくこと。
第30回 授業全体を振り返り、メディアの描く〈女性〉をジェンダー視点から読み解き、理解を深めていくこと。
テキスト 指定しません。参考資料を適宜配布または指示します。
参考書 ・『メディアとジェンダー』、国広陽子・東京女子大学女性学研究所、勁草書房、2012
ISBN: 978-4326653690
・『メディアリテラシーとジェンダー—構成された情報とつくられる性のイメージ』、諸橋 泰樹、現代書館、2009
 ISBN: 978-4768456095
・『メディア・リテラシーの方法』、安田尚監訳、アート・シルバーブラッドほか、リベルタ出版、2001 
ISBN:4-947637-74-9
・『ジェンダー白書3 ムーブ叢書 女性とメディア』北九州市立男女共同参画センター“ムーブ”、明石書店、
2005  ISBN: 978-4750320939
・『テレビ報道職のワーク・ライフ・アンバランス: 13局男女30人の聞き取り調査から』林 香里, 谷岡 理香 、
大月書店、2013 ISBN: 978-4272330829
評価基準 授業への参画状況(リアクションペーパ)と小括のレポート(2回)、期末レポートによって評価する。
(A,B,C,Dは、いずれも小括のレポートを少なくとも1回、および期末レポートを提出していることを最低基準とする)

A:授業内容を十分に理解し、課題について論理的かつ独創的に論じることができる。
B:授業内容を十分に理解し、課題を明確に論じることができる。
C:授業内容を理解し、課題について論じる努力がみられる。
D:授業内容の最低限の理解および課題について論じる努力がみられる。
F:授業内容を理解できていない。欠席が授業の1/3を越えている。小括または期末レポートが未提出。
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最終更新日 2018/03/03

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