
桜美林大学リベラルアーツ学群は、アニメ、マンガ、ゲーム、SNSといった現代のポップカルチャーを学問的に探究する「現代ポップカルチャープログラム」を新たに開始します。本プログラムは、多様化・複雑化する現代の文化事象を多角的に分析し、その社会的・歴史的背景や文化的意味を深く考察する力を育成することを目的としています。
7月20日のオープンキャンパスでは、このプログラムの模擬授業「現代のポップカルチャーを駆け抜けよう」を開催。満員となった会場では、プログラムの意義や研究の具体例が紹介され、参加者が熱心に耳を傾けました。
プログラム新設の背景
2010年代以降、YouTube、X(旧Twitter)、TikTokなどのメディアプラットフォームが多様化し、インターネットの影響でポップカルチャーは大きく変容しました。VTuberやネットミームといった新しい表現ジャンルが次々と生まれ、消費者が新たな発信者となる「プロシューマー」が台頭するなど、その構造は複雑化しています。本プログラムは、こうした現代の文化を単なる趣味や消費の対象としてではなく、社会を映す鏡として捉え、学問的に探究する場を提供します。
プログラムの概要と目的
本プログラムは、学生が自身の「好き」をデータと理論を用いて深く探究することを目指します。下記の3つの教育目的を掲げ、現代社会が求める多角的な視点と批判的思考力を養います。
・社会的・歴史的背景の理解:現代の表象文化が持つ社会的・歴史的な背景を多面的に捉え、文化が持つ意味や役割を深く考察する。
・批判的思考力の育成:ポップカルチャーを単なる趣味や消費文化として捉えるのではなく、社会的メッセージの発信やコミュニティ形成の起点となる可能性を批判的に検討する。
・多様な価値観への理解:様々な背景や立場の作品・人々に触れながら、他者の価値観や視点を尊重し、意見を交わす姿勢を育む。
カリキュラムの特徴
カリキュラムは【基礎・方法科目群】【理論科目群】【トピックス科目群】の3つの柱で構成されます。調査や批評の手法を学ぶ基礎から、美学や哲学などの理論、そしてマンガ・アニメ研究やジェンダー論といった具体的なテーマを掘り下げるトピックスまで、統合的に学びます。また、本プログラムは副専攻(マイナー)限定とすることで、学生は自身の専門分野とポップカルチャーを掛け合わせ、リベラルアーツ学群らしい学際的でユニークな研究に取り組むことができます。
主任教員からのメッセージ
田中一孝 准教授(専門:西洋古代哲学、美学、人文情報学) ![]()

「今、まさにこの瞬間にも、新しい文化が生まれては消えていっています。アニメ、ゲーム、SNSミーム、推し広告、自撮り写真、キャラ弁といった日常に根差した文化まで、すべてが現代社会を読み解くための重要な表象です。迷っている暇はありません。私たちと一緒に、現代のポップカルチャーを駆け抜けましょう!」
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