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リベラルアーツ学群 理科4専攻(物理学・化学・生物学・地球科学)合同 令和5年度 卒業論文・卒業研究発表会

2024/04/02(火)

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2024年1月24日、リベラルアーツ学群で物理学、化学、生物学、地球科学を専門とする教員のゼミに所属する学生の、卒業論文/卒業研究発表会が町田キャンパス理化学館で行われました。

卒業研究は大学の学びの集大成であり、学生たちは一年をかけて追究してきた研究の成果を発表しました。この発表会では、リベラルアーツ学群らしく自然科学から人文社会科学まで幅広いテーマが取り上げられ、学生たちの多様かつ広範な興味と問題意識を感じ取ることができました。学生たちは指導教員と相談しながら研究テーマを決めますが、調査対象や研究手法は天体の観測、標本データの解析、野外調査、アンケート調査、文献調査など、研究テーマによって様々です。得られた結果に関する考察や提案からは、学生たちが一年間真摯に取り組んできたことが伝わってきました。発表後には、教員だけでなく他の学生からも数多くの質問が飛び交い、活気に満ちた質疑応答となりました。

学生たちは、卒業研究を通じて、社会に存在する問題を理解し、その解決策を見出す過程を体験したと思います。創意工夫を重ねた実験や解析がうまくいった場合には何とも言えない感動を経験できたと思いますが、あの場面はもっとこうしておけば良かった、と思っている学生もいるかもしれません。しかし、うまくいかなかった部分や後悔なども含め、卒業研究を通じて得た努力と経験はすべて、自分自身の成長につながっているはずです。桜美林大学で培った知識と経験を糧に、これからの社会でのさらなる飛躍を期待しています。

9人の発表者の中から、5人の方に次のような質問を通して卒業論文/卒業研究の魅力を語ってもらいました。また、指導教員の先生方からも一言いただきました。

質問事項

  1. 卒業研究で面白かった点・楽しかった点を教えてください。
  2. 卒業研究で苦労した点、トラブルなどを教えてください。
  3. もしかしたら理科系の卒業研究を考えているかもしれない後輩に一言お願いします。とくに理科系の卒研のおすすめのポイントなどをお願いします。
  4. その他のコメント

青木 未来 「桜美林大学収蔵標本のオープン化:生物多様性情報の拡充と共有」
(メジャー:生物学、地球科学 マイナー:環境学)

(1)Rを使って思った通りの解析が出来た時が楽しかったです。
(2)9012件の標本データの備考欄などを英語に直すのに苦労しました。
(3)普段の授業にはない学びや経験ができるので、成長を感じられると思います。

遠山先生より「近年、科学的知見を可能な限り共有し、科学界はもとより産業界及び社会一般から広く容易なアクセス・利用を可能にするというオープンサイエンスが世界的に活発化しています。本研究を通して、桜美林大学に収蔵されている約9000点の標本をオープン化する手続きを終えることができました(来年度に公開予定)。本研究によりオープン化されるデータは、生態系や生物多様性の状況を把握し、適切に生物多様性の保全、保護対策を検討するための基盤情報となる事が期待されます。」

加美山 玲音 「オンライン授業と対面授業の教育効果とコミュニケーション」
(メジャー:コミュニケーション学)

(1)データを収集して、そのデータを考察するのがとても楽しかったです。新しい考え方や自分が気になっていたことを明らかにすることが出来て、卒業論文を書いた価値があったと感じました。
(2)データを収集するのがとても大変でした。回答者の母数が少ないとデータとしての信ぴょう性が低くなってしまうためできるだけ多くのデータを集めるためにアンケートを簡易化したり、先生方にお願いしたりするなどの工夫をしました。
(3)どんな事でも初めの一歩を踏み出すことが一番難しいことです。とにかくまず始めてみると案外のめり込んでどんどん進めることが出来るかもしれません。もし、行き詰まったら先生方が助けてくれるので、気楽に始めてみてください。
(4)指導教員の片谷先生には大変お世話になりました。本当にありがとうございました。また、同期の仲間や先輩や後輩たちには励ましの言葉をもらいました。本当にありがとう!

片谷先生より「2020年入学の学生が必ず影響を受けたオンライン授業の功罪に関心を持ち、積極的に卒論に取り組みました。欲を言えばもっと深い考察ができたかなとも思いますが、よい卒論になったと思います。」

岩渕 竜也 「トランジット法による系外惑星の観測」
(メジャー:地球科学 マイナー:生物学)

(1)系外惑星を検出できるかとても不安でしたが、良い結果が得られたときは嬉しかったです。
(2)天候などの影響で観測がなかなか行えず、ギリギリまでデータが集まらなかったこと。
(3)大学の設備を用いて研究を行えるというのはとても贅沢な機会です。ぜひ挑戦してみてください。
(4)宮脇先生には深夜に及ぶ観測にもご協力いただきました。本当にありがとうございました。

宮脇先生より「故障したCCDカメラがいつ修理から戻るかハラハラしながらの卒業研究でした。小口径でも系外惑星の観測ができることを示しました。機器の特性、誤差の理解をしていないとできないので、この経験は様々なことに生きるでしょう。」

塩崎 耀天 「方言に対する意識と衰退について」
(メジャー:心理学 マイナー:日本研究)

(1)資料や書籍などから自分の研究に関連した情報を見つけた時は、研究が一歩前に進んだ感じがして楽しく感じました。
(2)アンケートの回答がなかなか集まらず、回答者の属性も似たものが多かったため、当初想定していた研究に対して不十分な結果しか得られなかったのが苦しかったです。
(3)私は文系の学生ですが、理系の学生と一緒に学べる環境もあります。自分にはない多様な視点や情報を得られるので楽しいです。
卒研を履修したことを少し後悔した時もありましたが、やり切ることが出来て良かったです。片谷先生やアンケートに回答してくださった方々など支えてくださった皆様、ありがとうございました。

片谷先生より「ゼミの中でも異色のテーマでしたが、精力的に取り組んでくれました。データがもう少し集まるとなおよかったのですが、学生には答えにくいアンケートだったのかもしれません。」

柳 さやか 「桜美林大学町田キャンパス構内の裸地に成立した植生」
(メジャー:生物学、宗教学 マイナー:地球科学)

(1)いろいろな先生方や関係者の方々に手を貸していただき新しいことを知りながら研究ができたこと、解析の際に予想とは違う結果が見られたことなどです。
(2)取り掛かるのが遅く進行も遅く、そこに体調不良や他の用事等不測の事態も重なりやっておきたいことが全てできませんでした。
(3)私は元々文系科目の方が得意かつ理系科目には苦手意識があり、卒業研究に取り組むのにも不安がありましたが、先生方に支えていただき卒業研究に挑むことができました。もし同じように不安を持っていらっしゃるなら、勇気を持って挑戦してみてほしいです。
(4)指導教員の大脇先生には提出直前まで卒論を見ていただくなど、至らない私をご指導いただき大変お世話になりました。本当にありがとうございました。

大脇先生より「暑い中でもしっかりと植生調査を行い、Rでの図の作成などは少し教えたらすぐに自分でできるようになりました。もう少しこうしておけば良かった、という部分もあるかもしれませんが、それらも含め、卒研の一連の経験を今後に生かしてほしいと思います。」

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