3人の学生が初入選 第86回新制作展

2023/10/02(月)

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9月12日(火)、新制作協会が主催する第86回新制作展の入選者が発表され、芸術文化学群ビジュアル・アーツ専修の3人の学生が、初入選を果たしました。

新制作展は、新制作協会が主宰する公募展で、絵画、彫刻、スペースデザインの三部門にて作品公募を行っています。今回、学生たちはビジュアル・アーツ専修佐善准教授の授業の一環で新制作展の彫刻部門に応募し、1人は一般部門、2人は今回より新設された35³(サンゴ—キューブ)部門にて見事初入選を果たしました。

今回、応募にあたり学生たちを指導した佐善准教授は、「今年度の彫刻部門において、大学生の入選は本学の3人のみでした。彫刻の熟練者達が競い合う新制作展での入選は、素晴らしい結果であり、立派な成績を収めたと思っています。また、一人ひとりが作品に心を込め、愚直に向き合った成果を嬉しく思っています。この結果にビジュアル・アーツ専修の他の学生達が刺激を受け、さらに活発に作品制作が行われるようになることを楽しみにしています」と話しました。

入選した学生のコメント

加藤あい(芸術文化学群 ビジュアル・アーツ専修 4年)

35³(サンゴ—キューブ)部門 「楽の種」

就職活動と並行して作品制作に取り組んでいて、「大変な思いをして目標を叶えよう」という気持ちを表現したいと思い、この作品を制作しました。今苦労しておけば後々楽になるという意味を持つ「苦は楽の種」という諺から、作品のタイトルを「楽の種」と決めました。素材は自然由来のクラフトバンド(紙)を使用し、色味を活用することで、自分の思いを表現できた作品になったと思っています。

今回、このような公募展には初挑戦で、応募するために作品の写真を撮影した際に作品に込めた自分の考えが伝わるように撮影することが難しかったのですが、入選という形で評価していただきうれしかったです。今は卒業制作に向けてコンセプトを考えていて、四年間の集大成になるように頑張りたいと思っています。

矢作はるか(芸術文化学群 ビジュアル・アーツ専修 4年)

35³(サンゴ—キューブ)部門 「無自覚」

作品制作に取り組んでいるタイミングで、教職課程の授業で平和について考える機会があり、平和とはなにかと自問自答した際、戦争をしている地域としていない地域があり、それはなぜなのか、平和であるべきではないのか、と考えました。平和とは決して当たり前のものではなく、常に新鮮であってほしい、忘れないようにしたいと思う一方、破壊や暴力が身近にあるという矛盾を、手りゅう弾をモチーフにすることで表現しました。

作品が制作の過程で壊れてしまったので、そこから作品の概念を変えずに形を変えなければならず大変でしたが、入選という形で評価してもらい嬉しかったです。卒業して就職した後も、なんらかの形で作品制作を続けていきたいと思っています。

伊藤理吏子(芸術文化学群 ビジュアル・アーツ専修 4年)

一般部門 「ながれる」

私の好きなことわざ「深い川は静かに流れる」を作品のコンセプトに設定し、深い川が水音を立てずに静かに流れる様子や人間の思慮深さを川で例えるところをイメージして制作しました。テラコッタ技法で制作したため、焼く前の乾燥させる段階で作品本体にヒビが入って割れてしまい、ヒビ割れを修正するところに苦労しました。また、作品の表面に実際の貝殻で跡をつけるなど見た目の質感にもこだわりました。

入選したことを先生から聞いたときは驚きましたが、国立新美術館に自分自身の作品が展示される機会をいただいたことや入選した他の学生たちと関わることができたことはとても良い経験になりました。今後は卒業制作に向けて、今回学んだことを活かして今回よりも更に大きな作品に挑戦したいと思っています。

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