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【授業紹介】データに基づいて社会課題を議論する:「数的思考と論理」

2023/02/13(月)

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「ワリカンの適切な金額は?」「若者が選挙にいかないのは本当か?」「高等教育無償化政策になぜ世論は慎重だったのか?」。身近な話題から、現代社会で課題となっている政治的な問題まで、データに基づいてディスカッションを行うのが「数的思考と論理」という授業です。毎回の授業で示される様々な課題を協同的に考察することを通じて、数量的なデータを分析・評価する数的思考と、他者の主張を批判的に吟味しながら自分の議論を論理的に構築する力を養っていきます。

「数的思考と論理」は、クリティカルシンキング(批判的思考)科目の一種ですが、抽象的な問題ではなく現代社会で実際に起こっている課題を扱うこと、ときには倫理学的・哲学的な考察まで踏み込むことに大きな特徴があります。これは、単に論理的な思考を身に着けるだけでなく、それを社会貢献に活かせることを目指しており、学而事人という本学の建学の理念に基づいています。教材は全てオリジナルに開発され、この科目はリベラルアーツ学群の基礎教育科目として必修科目に定められています。

2021年度からスタートしたこの授業について、現在履修している1年生と履修後半年が経過した2年生の感想を中心に紹介をします。

「データや数値がどれだけ重要なのか、わかった気がする」と話すのは梅村脩斗さん(1年)。川副紗都子さん(1年)は、受講前は「数学や論理に苦手意識があったので期待と不安を感じていたけれど、具体的な表やグラフの読み取り、ディスカッションがメインだったので、安心して取り組めた」そうです。川副さんはディスカッションについても「最初は苦手だったが、回を重ねるにつれて自分の意見を伝えられるようになった」と語ってくれました。また清水拓海さん(1年)は、「普段、当たり前に使っている「有意義」や「自然」といった言葉について、よくよく考えてみると曖昧に理解していることに気づくことができた。当たり前の言葉に対して懐疑的な視線を向ける。隠れた前提みたいなものはないかと考える癖がついた」と語ります。

必修科目であるこの授業は、2年次以降の学びの足掛かりとなります。三浦遼馬さん(2年)は、「主張の根拠や具体例をおさえる大切さを学んだ。仮説を立てて検証する習慣や、相手の議論の改善を提案する力は、学びの場面だけでなく授業外でプロジェクトを進めたりファシリテーションをしたりする場面でも活きている」と言います。

「数的思考と論理」は1年生約1000人の学生を対象としており、2021年にスタートしたリベラルアーツ学群のチャレンジでもあります。一人ひとりの学生が大学での学びを充実させ、その学びによって社会で活躍できるよう、今後も授業を運営していきます(科目コーディネータ・福田宗太郎助教)。

基礎教育科目とは

リベラルアーツ学群では、入学後1年から1年半の間に、自主的な学びに必要な知識や積極的な学びの姿勢を身につけることを目的として基礎教育科目が提供されています。本学における建学の精神を具体化した「キリスト教入門」、本学群の基礎ゼミとしての「リベラルアーツセミナー」、日本語・外国語を用いたコミュニケーション能力を身につける授業科目(「アカデミックライティング」「アカデミックプレゼンテーション」「英語コア」「外国語」)、基礎的な情報機器の操作スキルを身につける「コンピュータリテラシー」等からなり、「数的思考と論理」もその一つです。

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