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来栖ゼミ、「機内食=美味しくない」を払しょくする学生目線のホノルル便機内食を提案

2023/01/27(金)

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ビジネスマネジメント学群アビエーションマネジメント学類の来栖教授は、ゼミ活動の一環として、学生目線からの機内食の提案に取り組んでいます。

きっかけは、留学から帰ってきたゼミ生から聞いた「機内食は美味しくないイメージだったけど、実際食べてみるととてもおいしかった」という一言でした。将来、航空業界を目指すコースに所属する学生たちにとって、この何気ない一言をたくさんの人に共有したい、機内食が美味しくないというイメージを払拭したいという思いから今回の企画を立ち上げました。

まず、機内食を提案するにあたり、機内食についての専門的な知識がなかったため、ビジネスマネジメント学群の非常勤講師を務め、日本航空株式会社の子会社で同社へ機内食を提供するJALロイヤルケータリング(以下、JRC)で勤務されていた吉田裕一先生からアドバイスをいただきました。

学生たちは、どのように機内食が作られているのか、作るときのルール、保存方法、どのような料理が提供されているのか、路線によっての違いなど、機内食に関する基本的な情報を学びつつ、温度管理を徹底すること、生ものを大量に使った料理は提供しない、季節や路線によって機内食の内容が異なるなど、具体的に機内食を検討する上での前提条件についてもアドバイスをいただきました。

11月23日(水)、新たな機内食を提案するにあたり学生たちは、リゾート路線であるホノルル便での提供を想定し、実際にJRCの工場見学や社員の方々との意見交換などを行った上で、『「日本とハワイを繋ぐフライとミール」~「どっちも食べたい!」は成立しないと思ってた。~』をテーマにしたオリジナル機内食作りを、新宿キャンパスのフードレクチャールームで行いました。

往路、復路ともに「年齢問わず、すべての人に機内食を楽しんでほしい」、「ハワイ旅行の気分を最初から最後まで楽しんでもらいつつ、高まる健康志向にも合わせたい」といった思いから、斬新な和洋折衷の機内食を考案し、調理に臨みました。

往路メニュー「和風ロコモコ丼、野菜いっぱいミネストローネ、大学芋」

往路のメニューは「和風ロコモコ丼、野菜いっぱいミネストローネ、大学芋」の全3品としました。

日本と関わりのあるローカルフードであり、様々な食感や色を楽しめる和風ロコモコ丼をメインメニューとし、JRCの方からアドバイスいただいた「地球の未来を支える50の食材」の使用、食材の食感や機内での食べやすさへの配慮などの工夫を凝らしている点が特徴です。さらに、往路は夜に出発するため「重すぎず、野菜多めの健康的なものにしたい」という思いから、普通のハンバーグではなく、豆腐ハンバーグを提供するなど、細部までこだわりました。

復路メニュー「マヒマヒフライらいすバーガー、ハワイ風スパムサラダ、みそ汁、ホノルル煎餅(クッキー)」

復路のメニューは「マヒマヒフライらいすバーガー、ハワイ風スパムサラダ、みそ汁、ホノルル煎餅(クッキー)」の全4品としました。

ハワイでは高級魚として知られるマヒマヒ(シイラ)を使用し、マヒマヒの美味しさを機内食を通じて知ってもらえるらいすバーガーをメインメニューとし、往路同様「50の食材」を使用し、具材の変色防止を含めた見た目の彩りにも配慮している点が特徴です。さらに、ハワイを最後まで楽しみたいお客様と、和食が恋しいお客様の両方に楽しんでいただけるよう、ハワイ料理だけでなく、日本食の代表であるみそ汁を取り入れることで、すべての人に楽しんでもらえるよう工夫しました。

この活動を通じて「自ら企画すること」の難しさを知りました。また、機内食は、ただの「機内で提供するご飯」ではなく、企業価値に関わっているということ、技術革新や企業努力によって、美味しい機内食が増えている一方、まだまだ工夫できる点があり、日々進化し続けている、といったことを学ぶことができました。今回の活動は「自分たちで機内食を作る」という経験に留まらず「機内食を通じて、環境や世界を見ることの大切さ」を知るきっかけとなり、とても奥深く、有意義な経験になりました。

なお、この活動については、12月21日に開催された、ビジネスマネジメント学群内のゼミ活動を報告し合う「アカデミックワークショップ」でも発表し、藤田教授賞を受賞しました。

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