12月2日(土)、芸術文化学群 田淵俊彦ゼミの学生が、立教大学で開催された日本フードサービス学会2023年年次大会「フードサービスの新たな地平」に参加し、亜細亜大学・横川潤ゼミとのコラボならびに(株)SUU・SUU・CHAIYOO社(以下スースーチャイヨー社)との産学連携に関する成果を発表しました。
当日はゼミ生9人が参加し、「撮影・取材」「編集」「ドキュメンタリー制作」という3つのテーマについての研究報告を行いました。田淵ゼミでは「映像で社会の役に立つ」という目標を立てて活動を行っており、今回学生たちは、食文化の研究を行っている横川ゼミとタイ料理レストランを展開するスースーチャイヨー社の共同企画をドキュメンタリーとして制作しました。
映像は、代々木イベント会場で行われたタイフェスティバルで横川ゼミがスースーチャイヨー社の屋台の店員として参加するところから始まります。横川ゼミは新たな商品の試作に取り組み、実際に店舗で販売した中で人気の高かった商品を文化祭で販売することを目標に活動してきました。田淵ゼミは、レシピの試作からスースーチャイヨー社へプレゼンテーション、店舗での販売、文化祭で販売するまでの間を密着し撮影を行いました。その後、撮影した素材を編集し、活動をまとめたドキュメンタリー作品として動画を制作しました。
学会での発表は、田淵ゼミの代表を務める達本有香さん(ビジュアル・アーツ専修3年)が「私たちは田淵ゼミの一期生として今年の春から活動を始め、他の活動と同時進行で今回の横川ゼミとの産学連携を進めてきた。ドキュメンタリーの制作は初めてのことばかりで苦労したことや失敗したことなど困難の連続だったが、得意分野が違う学生が集まり、力を合わせて映像制作を進めてきた。多くのことを学んだ期間だった」と冒頭で説明。続く3人が3つのテーマについての報告を行いました。
報告では、青木美優さん(同上)が撮影と取材について「学外での撮影、取材を行ったのはゼミ生全員が初めての経験だった。取材や撮影は相手がいて成り立つもの。取材相手への気遣いなど“撮影にお邪魔させていただく”ことを踏まえた考え方と行動が大切であると感じた。また取材の質問内容は、動画を見る人の視点で、どのような情報が必要で、何を伝えたいのか、軸を定めることの重要性を学んだ」と話しました。
井上桜さん(同上)は映像制作の編集について「10分弱の映像を作るのに、膨大な時間がかかった。素材を選ぶ段階で、撮影した10時間以上の素材を確認し、400以上のカットから映像に必要なものを見つけ出したので、かなりの時間を要した。さらに10分間のうち1分分のカットをつなげるだけで1時間以上かかった。編集と聞くと、パソコンに向かって黙々とカットをつなぎ合わせる作業のイメージだったが、映像をビジュアルでどのようにみせるのか、どんなストーリーを作るのか、テロップを用いてどのような効果を表すのかなど、映像制作においてとても重要な経験をした」と報告しました。
渡邉ひかるさん(同上)はドキュメンタリー制作について「ドラマや映画などほかの映像作品とは違い、ノンフィクションの映像から起承転結がある映像作品に再構成するのは難しかった。また、取材対象者の意図や想いを映像として正しく表現することに苦戦した」と話したうえで、「田淵ゼミ初めてのドキュメンタリー作品が完成し、皆様に観ていただくことができてうれしく思います」と笑顔を見せました。
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