手作りマスクを通じた国際交流とボランティア活動

2021/04/26(月)

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2021年3月、アメリカ・カリフォルニア州のサンフランシスコにある学童「Boys & Girls Clubs of San Francisco - Tenderloin Clubhouse」の子どもたちに、ボランティア活動の一環として手作りマスクを贈るため、Mask Project(以下、本プロジェクト)を実施しました。この学童の所在地は、サンフランシスコの中でも特に治安の悪い地域であり、貧困問題などの社会問題を抱えるエリアにあります。そのため、新型コロナウィルス感染症の影響を強く受けるアメリカであるにも関わらず、マスクを入手できない、同じ不織布マスクを使い続けることを強いられている、子どものサイズにあったマスクを使えないといった問題が生じていました。

本プロジェクトは、授業科目「海外サービスラーニング(アメリカ社会活動)」におけるボランティア活動の一環として行われ、現在Aspire のリーダーであるグローバル・コミュニケーション学群4年の太田美風さんが企画立案・進行の旗振りをしました。この授業は、これまでも「人との繋がり」をコンセプトに行ってきましたが、新型コロナウィルス感染症の影響によってオンラインでの実施を強いられ、どのようにオンライン環境の中で人との繋がりを作るのかという問題を解決するために考えました。

本プロジェクト発案後、サンフランシスコの現地コーディネーターを通じ、現地学童のマスクに対するニーズの高さを受け、授業内での実施だけでなく、学内にも「家でもできるボランティア」と題して広く呼び掛け、春休み期間中にも関わらず、およそ20名の参加があり、授業履修者を含めて30名以上の学生(1名の卒業生含む)が参加し、187枚の手作り布マスクを作成しました。マスクにはメッセージカードを添え、安全や健康を祈ったり、日本の文化を紹介したり、参加者がそれぞれの気持ちを表しています。

これらのマスクとメッセージカードは、サンフランシスコの現地コーディネーターの長江美月さんを経て、学童の子どもたちに送られました。そのお礼として、授業参加者に対しては、学童関係者とのZoomによる双方向通信による状況報告や質疑応答がなされ、参加者全体には以下の動画が送られました。

Mask Project 企画代表 グローバル・コミュニケーション学群4年(学生団体ASPIRE代表) 太田美風さん

本プロジェクトに参加してくださった学生の皆さん、無事にマスクを届ける為に協力してくださった皆さん、本当にありがとうございました。私自身が、コロナの影響で始めた新しい趣味の一つであった布マスク制作がここまで大きなプロジェクトに発展し、海を渡って子供たちの役に少しでも立つことができたことに驚いたのと同時にうれしく思います。この企画運営を通して、オンラインでも一方通行にならず、人とつながりを持つことができると確信したので、引き続き、新しい可能性にチャレンジしていきたいと思います。

海外サービスラーニング (アメリカ社会活動) 参加者コメント: グローバル・コミュニケーション学群 3 年 星里梨歌さん

新型コロナウィルスの影響で様々な活動が制限されているなかで、マスクプロジェクトを通して、アメリカの子どもたちの役に立つ活動ができたことは、とても嬉しく思います。初めてのマスク製作は少し難しかったですが、喜ぶ子どもたちの様子を見たときに、オンラインでのボランティア活動に参加してよかったと心から思いました。人と会うことが憚られているからこそ、今回のプロジェクトでは、人とのつながりの大切さをより感じることができました。これからもオンラインや対面にかかわらず、積極的にボランティア活動に参加していきたいです。

Educational Planning Inc , USA 長江 美月CEO(現地コーディネーター)

アメリカにおける新型コロナウィルス感染症の被害は、日本とは比べ物にならないほど大きく、2020年3月16日から始まった厳しいロックダウン環境下で、人との繋がりやコミュニケーションを大事にしてきたこの研究の継続は難しいと感じていました。オンラインでも日米の人の「心」が繋がる方法を模索し、手探りで初めて行く中で、マスクを通しての交流が実現しました。マスクにお金をかけることができない低所得者ファミリーの子どもたちに、繰り返し使用できる様々なデザインのマスクを届け、喜びを与えることができた点も、本研修の意義があったと思います。学生さんのアイディア、そして参加意欲に心から感謝しています。この取組のお陰で、私自身も多くの刺激を受け、新たなオンラインの可能性に向かってチャレンジして行こうと思います。

海外サービスラーニング (アメリカ社会活動) 担当教員 山崎 慎一准教授(グローバル・コミュニケーション学群)

マスク製作のボランティアにこれほど多くの学生さんが参加をしてくれたことに驚き、学生さん自身も新型コロナウィルス感染症の影響によって難しい時期を過ごす中、ボランティア活動をしたいという意思を持ち、実際に行動に移してくれたことに大学の一教員としてとても嬉しく思いました。また、お知らせ期間が短かったため、日程やスケジュールの都合で、実際にマスク製作には至らなかったものの、何か人の役に立ちたいと思い連絡をしてくれた学生さんもいました。社会はまだ不安定な状況ではありますが、引き続きこうした機会を提供できればと思います。

参加者一覧(敬称略、学年は2021年3月時点)

太田 美風 グローバル・コミュニケーション学群3年(企画代表者)
後藤 夏実 グローバル・コミュニケーション学群1年
坂本 陽香 グローバル・コミュニケーション学群1年
白石 美鈴 グローバル・コミュニケーション学群1年
高久 日真莉 グローバル・コミュニケーション学群1年
山岡 響生 グローバル・コミュニケーション学群1年
井口 恵登 グローバル・コミュニケーション学群2年
大谷 蘭 グローバル・コミュニケーション学群2年
星 里梨歌 グローバル・コミュニケーション学群2年
疋田 亮平 グローバル・コミュニケーション学群3年
古厩 航大 グローバル・コミュニケーション学群3年
大井 理歌 グローバル・コミュニケーション学群4年
大森 愛也子 グローバル・コミュニケーション学群4年
堀江 栞奈 グローバル・コミュニケーション学群2019年度卒業生
三浦 玲香 リベラルアーツ学群1年
中野 美歩 リベラルアーツ学群1年
阿部 桃音 リベラルアーツ学群1年
澤木 京子 リベラルアーツ学群1年
田口 優希 リベラルアーツ学群1年
柏原 千緩 リベラルアーツ学群1年
濱中萌那 リベラルアーツ学群2年
大高 綾音 リベラルアーツ学群2年
茂原 エリ リベラルアーツ学群2年
豆田 揚羽 リベラルアーツ学群2年
石橋 更咲 リベラルアーツ学群3年
島袋 由梨 リベラルアーツ学群3年
鈴木ひより リベラルアーツ学群3年
森川 意崇 リベラルアーツ学群4年
濱咲 見空 芸術文化学群1年
高木 葉奈 健康福祉学群1年
佐藤 亜希音 健康福祉学群1年
鉢須 陽日 健康福祉学群3年

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