本学群は「卒業認定・学位授与の方針」に掲げた学修成果を得るために、その具体的取組としての教育課程を「学群指定科目」「ガイダンス科目」「外国語科目」「学群共通科目」「専門基礎科目」「専門応用科目」という区分に分けて編成し、科目は講義、演習、実習、実技といった授業方法を組み合わせた授業を展開しています。またカリキュラムの体系化のために「科目ごとの難易度等を示すナンバリング」を行い体系的な学修に役立つようにしています。本学群では航空に関連する様々な分野で活躍できる人材を育成するため、以下の基本方針をもとに、高い英語能力と高度な専門的能力の修得に向けた科目を効果的に配置しています。
(1)教育課程の編成
①高い英語能力と高度な専門性を備えた人材の育成に向け、英語科目を3年次まで履修可能にし目標達成のためにの履修時間を確保します(フライト・オペレーションコースを除く)。専門性については航空界の世界標準ともいえるICAO Annex概論及び詳論から各専門分野への導入を図っています。
②国際性豊かな人材の育成に向けて本学群独自の2年次秋学期の海外研修を原則とし、提携先の大学において生きた英語を身につけると同時に、専攻に関連する授業、実習を受けられる多様な学修機会を提供しています。
③航空の各分野を幅広く理解しそれぞれの専攻に活かすため、また本学群の卒業生が将来航空界の横糸を形成する存在になるために1年次は専攻コースに分かれることなく混成クラスで横断的に航空の基礎を学びます。
「学群指定科目」
学群指定科目では、本学の教育目的として普遍的に必要な科目を中心に「キリスト教と異文化理解」「日本語表現Ⅰ」「情報リテラシー」について、本学群の学生が共通して履修する必修科目としています。
「ガイダンス科目」
航空関係に係る専門学修の入口となる「ICAO概論」「航空法」及び、「アカデミックリテラシー」「キャリアデザイン」等の科目を配置しています。
「外国語科目」
本学群の学生全員に英語科目を必修とし、十分な学修量と学修時間を確保しTOEIC®IPT650点を1年修了時の目標として国際化社会に対応できる英語の基礎を養います。2年次秋学期の海外研修での学びと体験を挟んで、3年次では4技能(読む・書く・話す・聞く)のスキルアップを図れるカリキュラムを組んでいます。これらの科目では入学時のプレースメントテストやTOEIC®等の外部試験を活用したテストの得点を勘案した能力別クラス編成とします。また各コースに応じて必要な専門英語を学ぶ科目も設定しています。
「学群共通科目」
「航空管制概論」「飛行場概論」「航空機の仕組みと構造」等を必修としています。また海外研修中に行う科目として「フィールドワーク」「実用海外英語」を設定しています。
「専門基礎科目」
「航空気象Ⅰ」「ICAO詳論」を必修とし「航空力学」「空中航法」をはじめヒューマンファクター、リスクマネジメント、リソースマネジメント等を学ぶ科目を配置し、すべての学生に幅広い知識を与え専攻分野に偏らない基盤を構築できるように設定しています。
「専門応用科目」
フライト・オペレーション、航空管制、航空機管理、空港マネジメントという4つの科目群により構成されるこれらの応用科目を体系的に学修することによって航空分野を目指す人材として高い能力を養成します。
「専攻演習(ゼミ)」
隣接するコースの専攻演習とのコラボレーションも含め学生主体の様々な活動の中でリソースマネジメント、リーダーシップやフォロワーシップを理解し、アクティブラーニングを実践する機会となし、コミュニケーション能力を醸成し、社会に求められる人材となるため、原則としてそれまでに学んだ学知の集大成となる論文・レポートを作成します。
(2)学修方法・学修過程
①1年次には大学での学びのための基礎的な知識とスキルを修得します。各コースに分かれることなく航空・マネジメント学群として学んでおくべき幅広い基礎知識を修得します。加えて多角的視野を得ることを目標にした多くの授業の履修を通し、複眼的視野を育成します。
②2年次春学期からは各専攻に分かれそれぞれの専攻科目を履修します。
③2年次秋学期は米国での海外研修を原則としています。フライト・オペレーションコースはアリゾナ州フェニックスの桜美林学園フライト・トレーニングセンターにて飛行訓練を開始します。その他の3コースは航空産業の集積地であるシアトルにある3つの大学に分かれて英語能力の向上の他、各専門分野での知識と経験を獲得します。海外研修中の授業についても、学生の語学レベルに合わせて履修するコースを用意し、レベルに合わせて言語運用能力の更なる向上を図ります。海外での研修・訓練を開始するには、TOEIC®IPT650点を超えることが求められています。
④外国語教育は基礎的な英語4科目を必修とするほか、4技能の英語スキルを修得すべく十分な教育時間を確保しています。具体的には3年次終了時まで英語の履修を可能にし、加えて海外研修中も英語の授業を実施して卒業時にはCEFR®B2以上を目指します。
(3)学修成果の評価の在り方
①学修成果は「卒業認定・学位授与の方針」に定められた項目とカリキュラムにより示された、科目の目標に関して履修者がどの程度到達したかを示すものです。したがって学修成果は科目夫々で設定されています。
②学修成果の評価方法は科目ごとのシラバスにおいて示されています。また科目によってはルーブリック評価(成功の度合いを示すレベルや、それぞれのレベルに対応するパフォーマンスの特徴を示した評価基準からなる表)などを取り入れることによって、成績評価をわかりやすく可視化し、厳格に評価します。
各コースの教育の目的とカリキュラムの特徴
グローバル化が進んだ現代の社会においては、航空産業は必須の産業で、その役割はますます重要になっています。日本においても毎年「観光ビジョン実現プログラム」が策定され、2030年6,000万人の訪日観光客の達成に向けて様々な取り組みが行われています。航空交通の量が増えるにつれて、パイロットや管制、整備、運航を支える人材や、機能強化され民営化されていく空港の管理運営に携わる人材の育成が求められています。国際的な舞台で活躍し、社会の役に立つ人を育てるという建学の精神に則り、更なる変革と競争の時代を迎えようとしている我が国の航空界が求める人材を育成します。