舞台芸術研究所
OPAI(桜美林大学パフォーミングアーツ・インスティテュート/舞台芸術研究所)と事業 について
桜美林大学パフォーミングアーツ・インスティテュート=桜美林大学舞台芸術研究所(略称:OPAI、舞研)は、桜美林学園のモットーである「学而事人(がくじじじん)を舞台芸術で体現していくことをミッションとしています。「学而事人」とは、学生が学んだ知識や技術を自分のためだけでなく、他者や社会にも還元していくことですが、OPAIでは、演劇やダンス、音楽等を通して地域の文化芸術に貢献し、そこに暮らす人々が舞台芸術に触れることで日常に彩りや張りや潤いを感じられるようになることを目指しています。OPAIの行う事業の方向性は主に二つあります。一つは「市民参加型創造事業」、もう一つは「アウトリーチ事業」の実施です。前者は教員、施設、ネットワークなど大学ならではのリソースを最大限に活かしながら、市民、学生、プロのアーティストが協働して上質な作品を創造して上演するもの、後者は老人ホームや小学校、福祉施設などにプロのアーティストを派遣して出前授業やワークショップを行ったり、学生が主体となって独自に開発した作品を持って行って公演したりするものです。2020年に芸術文化学群が東京ひなたやまキャンパスに移転してからは、近隣の木曽山崎団地にお住まいの方々も対象にしております。
事業内容
市民参加型創造事業
市民と学生とプロのアーティストが創る良質な舞台芸術
「市民参加型創造事業」は、主に町田・相模原地域にお住まいの市民の方が出演者として舞台芸術のクリエーションに加わり、プロのアーティストや舞台芸術を学ぶ学生と共演して、良質な作品を上演することを目指しています。参加する市民は老若男女さまざまで、作品によっては学生と同様にオーディションで選ばれます。ここでのキーワードは「良質な」ということ。「市民参加」と言うと、一般的にレベルは二の次という印象がありますが決してそうではなく、丁寧なプロの指導の下でクオリティの高さを追求して、客席に感動を届けます。市民の幅は作品に拠りますが、これまで中学生から80代の方までにご参加いただきました。学生時代に演劇やダンス、歌を勉強していた方、現在も市民劇団や市民合唱団で活動をしている方はもちろん、経験のない方が初めてチャレンジして出演することも珍しくありません。「舞台芸術」には観る楽しみがあるのはもちろんですが、創る側として参加してハレの場である舞台に立つ喜びはかけがえのないものです。参加者同士にも交流が生まれ、地縁も血縁も薄れていく現代の地域社会において、舞台芸術を通じた「縁」や「絆」による新たなコミュニティを生み出しています。主な作品としては、2007年から毎年夏に行っている「群読音楽劇 銀河鉄道の夜」、2022年からスタートした「合唱物語」シリーズ、2025年に行った「マイライフ・マイステージ」が挙げられます。
アウトリーチ事業
地域社会に手を伸ばして生き生きとした力を届ける舞台芸術
「芸術普及活動」とも呼ばれる「アウトリーチ事業」のイメージは、劇場やホール等の「舞台芸術」が行われる場から外に手を伸ばして、芸術を社会に届けていくというものです。我が国では2001年に「文化芸術基本法」が、2012年に「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律=通称「劇場法」)が制定されましたが、それまで舞台芸術を含む芸術は、一般的に「趣味」の文脈で捉えられることが多かったように思います。趣味とは好きな人だけが楽しめばいいというもの。ですが、芸術には趣味を越えた力があるのではないか、それは社会やそこに暮らす人間一人一人を生き生きとさせるような力ではないかという認識のもと、芸術を広く社会に届けようという運動に繋がっていきました。ではどこに届けるのか、主には二つあります。一つは今まであまり芸術に触れていなかった人たち。その代表が子供たちであり、子供たちがいる場所は学校です。もう一つは芸術に触れたくても触れにくい環境にいる人たち。その代表は高齢者や障がい者であり、その方々がいる場所は老人ホームや福祉施設です。アウトリーチ事業はそこに「舞台芸術」を届けるものです。
私たちもまた、プロのアーティストの行うワークショップや学生が開発したオリジナル作品を小学校や老人ホーム、福祉施設などに届ける事業を行っています。学生たちには、この事業を通して「自己表現」だけでなく、他者の喜びのために表現する、いわば芸術と社会を繋ぐ視点を学ぶ機会にもなっています。
学びの内容