近年の主な活動
市民参加型創造事業
群読音楽劇 銀河鉄道の夜
「群読音楽劇 銀河鉄道の夜」は、2007年に淵野辺キャンパスのプルヌスホールで初演して以来、毎年夏のロングランを重ね、今や桜美林大学の夏の風物詩として広く愛されています。芸術文化学群の東京ひなたやまキャンパスへの移転に伴い、2022年には同敷地内に新しくオープンした「ストーンズホール」(桜美林芸術文化ホール内)の幕開けを飾りました。
この公演の特徴は大きく三つあります。一つは「市民参加型」というスタイル。オーディションで選ばれた学生と市民、そしてプロのアーティストが一丸となって共演します。二つ目は「群読音楽劇」という名の通り、作品が生演奏に包まれて展開すること。初演から10年間はジャズピアニストの佐山雅弘さんとパーカッショニストのはたけやま裕さんが、2017・18年はクラシックピアノの小早川朗子さん、2019年からはマリンバ奏者の浜まゆみさんが音楽を担当し、そのライブ感の中で群読、演技、歌、ダンスが交錯する他では類を見ない独創的な作品になっています。ダンサーとして2018年からは神田初音ファレルさんが出演しています。三つ目がその質の高さ。市民や学生が出演しているといってもそのクオリティはプロの引けを取らず、令和2年度には「児童福祉文化賞」を受賞しました。また、宮沢賢治の故郷である岩手県や、日本を飛び出して台湾でも上演いたしました。脚本、演出は当研究所所長であり、芸術文化学群教授の能祖將夫。この舞台作品は、宮沢賢治の精神と世界観を現代に蘇らせると同時に、今を生きる私たちの物語として描くものです。
アウトリーチ事業
合唱寸劇 水戸黄門
「合唱寸劇 水戸黄門」は、2005年から毎年、学生たちが中心になって行っているアウトリーチ事業です。かつて国民的時代劇と言われたテレビドラマ「水戸黄門」。黄門様をはじめ助さんや角さんなどお馴染みのキャラクターが悪代官をやっつけるというシンプルな勧善懲悪の物語に、合唱や殺陣、ダンス、ギャグなどを加えて舞台化、老人ホームや福祉施設へお届けします。「合唱寸劇」の名の通り、作品には会場の皆さんと一緒に歌を歌うシーンが随所に取り入れられているのですが、歌は「ふるさと」など高齢者には懐かしい唱歌を中心に構成され、認知症で普段はほとんど反応を示さない方が指先でリズムを取っていたという感動的な場面にも出くわすことがあります。
高齢者の方々は、次代を担う若者たちの元気一杯な姿を見て喜んでくださいますが、その様子を見て学生たちもまた力をいただいています。自分自身を表現していく普段の演劇やダンスの活動とは違って、目の前の方々にダイレクトに楽しんでいただくという手応えのある実感が得られるからです。このアウトリーチ事業は桜美林学園のモットー「学而事人」の実践であり、学生たちは芸術と社会をどう結びつけるかという視点を養うことにも役立っています。
会場は老人ホームや福祉施設が中心ですが、児童館や公民館などからも引き合いのある人気のアウトリーチ事業です。
高齢者の方々は、次代を担う若者たちの元気一杯な姿を見て喜んでくださいますが、その様子を見て学生たちもまた力をいただいています。自分自身を表現していく普段の演劇やダンスの活動とは違って、目の前の方々にダイレクトに楽しんでいただくという手応えのある実感が得られるからです。このアウトリーチ事業は桜美林学園のモットー「学而事人」の実践であり、学生たちは芸術と社会をどう結びつけるかという視点を養うことにも役立っています。
会場は老人ホームや福祉施設が中心ですが、児童館や公民館などからも引き合いのある人気のアウトリーチ事業です。
市民参加型創造事業
遠藤周作生誕100年記念 「合唱物語 沈黙の声」
合唱と演劇、ダンスで描く遠藤周作の世界
桜美林大学の「合唱物語」は、2022年11月の桜美林学園創立100周年記念「合唱物語 石ころの生涯」が始まりになります。私たちの「合唱物語」は市民合唱とプロのソリストの歌唱に演劇やダンスを織り交ぜて物語を綴っていく独創的なスタイル。「石ころの生涯」は町田キャンパスの荊冠堂チャペルで行い、桜美林学園の創始者・清水安三先生の生涯を描いて好評を博しました(YouTube外部リンクで観られます)。台本、作詞、演出は当研究所所長の能祖將夫が務め、作曲は長生淳さんです。同じコンビによる第二弾がこの「沈黙の声」。2023年10月に町田市民文学館との共催でプロビデンスホール(桜美林芸術文化ホール内)にて上演、町田市にゆかりのある国民的作家・遠藤周作の生涯と作品を描きました。合唱に参加する市民は公募で募り、本学の学生と教職員を含む31名が出演。プロのソリストと演奏者は芸術文化学群の誇る教員(=アーティスト)が務め、芸術文化学群が総力を挙げる形で実施されました。遠藤周作は『沈黙』や『深い河』、『イエスの生涯』などキリスト教を主題とした作品を数多く世に出していますが、本学の建学精神もまたキリスト教精神に基づいていて、その点でも親和性の高い公演となりました。
日時:2023年10月28日(土)17:00、29日(日)14:00
会場:プロビデンスホール(桜美林芸術文化ホール内)
指揮・合唱指導:植木紀夫(音楽専修 教授)
バリトン:國友淑弘(音楽専修 特任講師)
ソプラノ:小林玲子(音楽専修 教授)
ナレーター:三村総(演劇・ダンス専修 非常勤講師)
ダンス:神田初音ファレル(演劇・ダンス専修 卒業生)
ピアノ:小早川朗子(音楽専修 教授)
パイプオルガン:湊恵子(音楽専修 非常勤講師)
舞台監督:田中伸幸(演劇・ダンス専修 特任講師)
照明:芦辺靖(演劇・ダンス専修 特任講師)
音響:藤田赤目(演劇・ダンス専修 非常勤講師)
衣裳:中村洋一
宣伝美術:小西俊也(ビジュアル・アーツ専修 助教)
「合唱物語」の今後の予定
宮沢賢治生誕130年記念「合唱物語 ケンジの祈り」
日時:2026年2月28日(土)17:00、3月1日(日)14:00
会場:プロビデンスホール(桜美林芸術文化ホール内)
「やまなし」、「よだかの星」、「星めぐりの歌」、「雨ニモマケズ」、「永訣の朝」・・・・・・。銀河の詩人・宮沢賢治の生涯と名作の数々を、ソリストと合唱による歌、ダンス、演劇のコラボレーションで綴ります。
作詞・台本・演出:能祖將夫
作曲:長生淳
指揮・合唱指導:津久井豊(演劇・ダンス専修 助手)
合唱:「ケンジの祈り」市民合唱団
ソプラノ:小林玲子(音楽専修 教授)
バリトン:國友淑弘(演劇・ダンス専修 特任講師)
ナレーター:三村総(演劇・ダンス専修 非常勤講師)
ダンス:市ノ澤直希、岸本茉夕/神田初音ファレル(以上、演劇・ダンス専修 卒業生)
ピアノ:小早川朗子(音楽専修 教授)
パイプオルガン:湊恵子(音楽専修 非常勤講師)
合唱物語 石ころの生涯
市民参加型創造事業
世代間交流演劇プログラム
「マイライフ・マイステージ~シニアとジュニアの色々人生~」
ナラティブなエピソードを通じた世代間交流
このプログラムはシニア世代とジュニア世代の世代間交流を目的として実施されました。ここでいうシニアとは55歳以上、ジュニアとは本学学生を指します。指導、構成、演出、進行は当研究所所長の能祖將夫。公募によって集まった出演者は、まず自身の人生に起こったエピソードを披露し合います。4回のワークショップを通じて大きいものから些細なものまで、悲喜こもごも、喜怒哀楽のエピソードが共有される中、参加者のシンパシーやエンパシーを経て、その距離も縮まっていきます。次にそこからいくつかを選び出して構成、プロのアーティストによる音楽とダンスを交えて舞台化します。アーティストは連弾ピアノデュオのデュエットゥ(木内佳苗、大嶋有加里)、ダンサーの市ノ澤直希。
これは言わば「ナラティブ」なアプローチによる舞台表現です。ワークショップと舞台化を通じて参加者はいつしか自身のエピソードに新しい気づきを得て意味や感情の再解釈を行うことになり、語り手(参加者)の語りに立ち会う観客は自然とその姿と話に寄り添う形になって会場は親密なムードに包まれました。プロのアーティストによる音楽やダンスはそこに舞台作品としての味付けを行って、エンターテイメントとして成立できるような工夫が施されました。当日は満席になり、大きな手応えを得る舞台となりました。
日時:2025年3月9日(日)14:00
会場:東京ひなたやまキャンパス スタジオⅢ
学びの内容