開講年度 | 2012年度 |
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開講学期 | 2012年度 秋学期 |
授業コード | 34040 |
科目 | 老年医学特論 |
教員氏名 | 渡辺 修一郎 |
授業種別 | 隔週偶数 |
授業概要 | 老年医学(Geriatrics)は、加齢・老化に関する生物学、医学、心理学、経済学、社会学、社会福祉学などを広く包括する総合科学である老年学(Gerontology)を構成する一分野であり、老化および高齢者の疾病の予防、臨床、ケアなどを主な目的とする医学の一部門である. 授業は,配布資料を中心として,ビデオや画像などにより視覚による理解も重視した講義を行う.また,講義資料の一部はOBIRIN e-Learning (Moodle)システムにて提供する.多職種が受講することを活用し、講義のみでなく、内外の文献の論読・抄読会を行ったり,質疑応答,討論の中で老年医学への理解を深める. |
到達目標 | 老年医学には、老人ケアを実践するプライマリケアの面と、老化、臨床、老年病を学際的に様々の観点から研究する面があるため、老化と疾病およびケアに関する広い視野と深い学識を養うことが目標とされる.具体的には、老年医学について、社会福祉士および精神保健福祉士国家試験の水準以上の学力を身につける.さらに、老年医学を学ぶ中で、老化および老年病を高齢者だけの問題としてではなく、生まれてから死にいたるまでの発達の過程の中の問題としてとらえ、また、自らのライフスタイル、生き方を探り形づくる一助にすることも目標となる. |
授業計画 | 1. 老化とは 2. 寿命について − 限界寿命,寿命の性差,健康寿命,長寿の要因 3. 老化に伴う身体の変化 4. 一般診療の概要①:医療面接.高齢者の症状と徴候・所見の把握 5. 一般診療の概要②:主要臨床検査.インフォームドコンセントと治療 6. 循環器疾患 − 高血圧症,脳血管障害と心疾患を中心に 7. 内分泌・代謝疾患 − 糖尿病,高脂血症を中心に 8. 高齢期に問題となる感染症 − インフルエンザと肺炎を中心に 9. 泌尿器・生殖器系疾患 − 尿失禁,前立腺肥大症を中心に 10.筋骨格器系疾患 − 骨粗鬆症,変形性関節症,腰痛,慢性関節リウマチ 11.主な脳・神経疾患 12. 生活機能の維持と介護予防 13. 運動と栄養 14. 在宅ケア(特別講義) 15. 老年医学のトピックス |
授業時間外学習 | 学習成果をあげるため,授業時間外学習により予習・復習をそれぞれ講義時間相当量行うことが望まれる. そのための教材,ソフトウェア,参考URLなどをOBIRIN e-Learning(Moodle)システムにて提供する. |
テキスト | 健康長寿診療ハンドブック(下記URLよりPDFファイルにて入手) http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/journal/public_handbook.pdf 在宅医療テキスト(下記URLよりPDFファイルにて入手) http://www.zaitakuiryo-yuumizaidan.com/main/text.html |
参考書 | 荻原俊男監修:老年病・認知症.2006年.1600円(税別).ISBN:4-89600-949-5. 日本老年医学会:健康長寿診療ハンドブック.メジカルビュー社,2011年.1050円.ISBN978-4-7583-0483-2.(教科書と同じもの) 生活・福祉環境づくり21・日本応用老年学会編:高齢社会の「生・活」事典.社会保険出版社.2800円.2011年.ISBN:978-4-7846-0242-1. 老年学要論−老いを理解する−,建帛社,2007年. 日本医師会編:高齢者診療マニュアル.メジカルビュー社,2009年. 大内尉義・秋山弘子編集代表:新老年学第3版.東京大学出版会,2010年. 日本老年医学会編:老年医学テキスト改訂第3版』メジカルビュー社,2008年.7350円.ISBN : 978-4-7583-0475-7. |
評価基準 | 出席状況(10%)、授業態度(20%)、講義の理解度に関する客観的評価および自己評価(50%)、レポート内容(20%)などにより総合的に評価する。 A:特に優秀な成績:90点以上 B:優れた成績:80-89点 C:一応その科目の要求を満たす成績:70-79 D:合格と認められる最低の成績:60-69 F:不合格 |
URL | http://elearning.obirin.ac.jp/moodle/ |
最終更新日 | 2012/08/04 |