開講年度 | 2012年度 |
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開講学期 | 2012年度 秋学期 |
授業コード | 29809 |
科目 | 国際コミュニケーション論 |
教員氏名 | 白鳥 浩 |
授業種別 | 週間授業 |
授業概要 | 『国際コミュニケーション論』とは、国際関係論を理論的な分析枠組みとして現在の国際化の進展を考察する学問である。国際関係論とは、国民国家がその分析の主要な主体であった国際社会全体の関係を明確化することを目的とした学問である。そこから、国際コミュニケーション論が対象とするのは、単独の国民国家を分析とした既存の国際関係論から、国民国家を超克した国家間のコミュニケーション主体の国際関係論への変容を理解することにある。まさにこの視座こそが、「ボーダーレス」、「トランスナショナル」、「グローバリゼーション」が時代のキーワードとなっている現在の国際関係を理解するのにふさわしい。将来の国際人たる学生にとって、必要不可欠な知識の提示を行うものである。 もちろん、現在の国際社会がこうしたコミュニケーション主体のものに変容してきているからといって、旧来の国民国家の形成に関する議論、および国民国家の国際社会の中における議論をまったく無視してよいというものではない。すなわち、「通時的(ダイアクロニカル)」な国民国家の発展と国際社会の構築、「共時的(シンクロニカル)」な国際社会の展開と地政学的な各国民国家システムの位置を理解しておくことは不可欠といってよい。 そこで本講義では、国際社会の基本的な行為主体であった国民国家の形成、さらにその国民国家の展開から論を始め、現在の相互依存の浸透、国際関係の深化まで連携した視点が求められることはいうまでもない。 |
到達目標 | 本講座では、以上の点に留意しながら、我々の生きている国際社会をコミュニケーションを中心としたパラダイムへと転換させるべく国際関係論を分析用具とした理論的に理解できる。国際社会全体の変容について、前半では理論的・基礎的な把握ができる。後半では具体的な事例を挙げ事例について討議できる。 |
授業計画 | 序、 国際コミュニケーション論とは 1、 国民とは、国家とは? 2、 国民国家の形成 3、 国際社会の成立 4、 分断された世界から統合された世界へ 5、 第一次世界大戦までの国際コミュニケーション 6、 第二次世界大戦期の国際コミュニケーション 7、 第二次世界大戦以後の国際コミュニケーション 8、 国際コミュニケーションの深化の第一期(デ・タント) 9、 冷戦とその崩壊 10、 脱冷戦後の世界 11、 国際関係の深化:欧州を事例として 12、 欧州統合への道のり 13、 欧州統合と国民国家 14、 アジアにおける国際コミュニケーション:ASEANを中心に 15、 「欧州共通の家」から「アジア共通の家」へ? |
授業時間外学習 | 変化する国際コミュニケーションの現実を前提として講義を行うので、新聞などのニュースに敏感になっておくこと。 序、 国際コミュニケーション論の概念を把握すること。 1、 国民と国家の関係についいて考察すること。 2、 国民国家を考えること。 3、 国際社会はどこから来たのか理解すること。 4、 グローバリゼーションについて考察すること。 5、 第一次世界大戦までの国際コミュニケーションを理解すること。 6、 第二次世界大戦期の国際コミュニケーションを理解すること。 7、 第二次世界大戦以後の国際コミュニケーションを理解すること。 8、 国際コミュニケーションの深化の第一期(デ・タント)を理解すること。 9、 冷戦とその崩壊を理解すること。 10、 脱冷戦後の世界の展開を理解すること。 11、 国際関係の深化:欧州を事例として理解すること。 12、 欧州統合への道のりを把握すること。 13、 欧州統合と国民国家を理解すること。 14、 アジアにおける国際コミュニケーション:ASEANを中心に考察すること。 15、 「欧州共通の家」から「アジア共通の家」は可能か考えること。 |
テキスト | |
参考書 | |
評価基準 | 期末試験、レポート、授業態度による総合評価。 A:特に優秀な成績 B:優れた成績 C:一応その科目の要求を満たす成績 D:合格と認められる最低の成績 F:不合格 |
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最終更新日 | 2012/08/31 |