開講年度 | 2012年度 |
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開講学期 | 2012年度 春学期~秋学期 |
授業コード | 23622 |
科目 | 現代美術論 |
教員氏名 | 海老塚 耕一 |
授業種別 | 春学期(週間授業)、秋学期(週間授業) |
授業概要 | 現代の芸術が内包する多様な問題点を探っていく。多くの人が興味を持たない芸術の交通に焦点を当てて、西洋と東洋、強いては日本との間に横たわる諸問題を幾つか選びながら、絵画、彫刻、映像、ダンス、演劇などの現代の表現の本質とお互いの通路の構造をやわらかに解明していく。ただ専門的に講義を進めるだけではなく、演習も含めて、手触りのある理論を皆さんと目指したい。 そう、多様化し複雑化する現代の表現、作品、運動(思想)などの表現基盤を探り、表現や作品がどのような関係の中で構築され、結ばれているのかを考察、比較検討していく。皆さんには「鑑賞する」大切さを真に感じてもらいたい。 また「未分化」であることの意味を感受してもらうことで、閉じた芸術から開かれた芸術の世界へ扉を開いていく。 |
到達目標 | ①現代美術をとおして芸術の構造を知識し、日常的に作品を見る楽しみを知る。 ②社会のあり方と芸術表現のあり方の関係を知り、人間の「知」を考察し、自らの思想が生まれるようにする。 ③レポートを書くことにより芸術に対する自らの態度を確かめ、確かな眼差しを構築する。 |
授業計画 | 01.04月17日 オリエンテーション 02.04月24日 表現の成立1−絵画の起源、 03.05月01日 表現の成立2−現代美術は分からない1 04.05月08日 表現の成立3−現代美術は分からない2 05.05月15日 表現の成立4−現代美術は分からない3 06.05月22日 表現の成立5−現代美術は分からない4 07.05月29日 表現の成立6−ポイエーシスということ1 08.06月05日 表現の成立7−ポイエーシスということ2 09.06月12日 表現の成立8−新たなまなざしの喚起 10.06月19日 現代美術の非創造性−引用の意味 11.06月26日 現代美術の非創造性−ミニマルアートの問題 12.07月02日 ミュージアムが抱える問題 13.07月09日 自身の制作について1−境界・端・限界について 14.07月16日 自身の制作について2−鳥は卵の殻からぬけ出ようと戦う 15.07月23日 夏休みの前に考えること−変革の前に 16.09月25日 美術と未完成−シューベルトのことから 17.10月02日 美術と未完成−レオナルドから 18.10月09日 美術と未完成−ミケランジェロについて 19.10月16日 美術と未完成−青木繁について 20.10月23日 20世紀の美術1−キュビズムの始まり 21.10月30日 20世紀の美術2−キュビズムがなしえたこと 22.11月06日 20世紀の美術3−ピカソのコンストラクション 23.11月13日 作家を通して1−マルセル・デュシャン、 24.11月20日 作家を通して2−ビム・ベンダース 25.11月27日 作家を通して3−ピナ・バウシュ 26.12月04日 作家を通して4−カントール 27.12月11日 反芸術の意味 28.12月18日 彫刻とインスタレーション 29.01月08日 作品の意味−現代美術の構造 30.01月15日 「問い」からの出発 以上の講義のなかで、現代美術に関する問題を、芸術のひろがりの中で考え、探っていく。したがって上記の問題が直接講義に反映すると言うよりも、現在の表現の状況を語りながらこのような問題を重層的に考えていくこともある |
授業時間外学習 | ①まず、美術・芸術に興味を持ってもらう。 ②芸術史の資料等をなるべくなら読んでおき、基礎的作品等が頭に入っていることが望ましい。 ③展覧会を初めとするさまざまな芸術の催しに足を運び、芸術と親しむこと。 |
テキスト | 必要な場合は、テキストを配布します。 |
参考書 | 参考文献等についても講義中に示します。なお、 作品を日常的に「鑑賞」することが参考書となります。 |
評価基準 | 出席点、平常点、およびレポート。 |
URL | http://www.tamabi.ac.jp/geigaku/profile/ebizuka/ebizuka.html |
最終更新日 | 2012/03/05 |