シラバス詳細情報

開講年度 2011年度
開講学期 2011年度 秋学期
授業コード 28434
科目 日本語の語彙・意味
教員氏名 猪塚 元
授業種別 週間授業
授業概要  言語の語彙そして意味の面での疑問を自ら調べ、解決できるようになるのを目的とする。そのための語と語彙に関する基本的な様相を扱いながら、日本語の語彙に関する知識や概念について理解を深めまたその知識をもとに類義語の分析を行う。
 平行して意味分析のための認知意味論の基礎を学ぶ。基本的に日本語を分析対象とし、語の意味分析を通じて、言語知識を内省する訓練、またそれを通じて分析に必要な日本語や言語学、意味論に関する基礎知識を学んでいく。加えて意味を取り扱う基礎であり、またレポートなどの論証の基本となる論理の基本も学ぶ。
 授業では辞書にはないが実際にはよく使われている。新語・流行語,くだけた表現などについても考察していく。

授業の進め方
1 授業開始時、前回の復習やその日のテーマに関する課題を実施する。
2 必要に応じて、知識の確認や、授業中に考察する課題の調査などを課題として与え、「授業準備レポート」として授業開始時に提出してもらう。
3 授業時には随時課題演習等を行い、口頭で考えを述べてもらう。
4 授業と並行して、最終レポートの準備調査を指示し、「計画案」や「初稿」を含めた準備課題の提出も随時行なう、
5 課題は内容が不十分な場合は、再提出を命じることがある。
6 授業中の質疑や出席の確認などのため、座席は固定したいと思います。詳細はガイダンス時に決めます。

 最終レポートや課題の準備を含めて、毎週授業の準備やレポートの調査・研究が必要です。積極的に意味の問題に取り組んで下さい。

出席・欠席・遅刻など
1 授業に出席し,課題を提出するのが,単位認定の基本です。
2 眠っている、授業に無関係なことをしている場合は教室に存在するだけで、いわば「教室にある。」状態です。出席は基本的に「教室にいる。」ことをいいます。(★「ある」と「いる」の違いに関しては授業で取り上げます。)
3  基本的に教師に断らずに教室を出た場合は,その後教室に戻ってもその時点で早退になります。
4 1限と2限は別々に出席・遅刻・早退を考えます。基本的に1時限は授業の開始時の準備課題の提出や、開始時の課題の提出を出席、遅刻の確認とします。2時限は終了時の課題を出席にします。

欠席した場合
 欠席した場合は、欠席した日のプリントを1回目のガイダンスに指示する要領で次回の授業時以前に入手し、次の授業の準備をしておくこと。次に出席した週に欠席届とともに、休んだ週に提出する予定だった準備課題、及び休んだ週の授業時に行うはずだった課題等を、その日の課題等とともに提出すること。
 以上のことは、教育実習・就職関係等で休んだ場合も同様であり、欠席回数などに関しては配慮するが、休んだ分の課題は免除にはならない。
 連続して休む場合は必ずメールで連絡をとり、課題はメール添付など指示をああおぐこと。
 
 注意:あらゆる提出物に関して以下の事項を必ず守ること。以下の書式などが守られていないときは、提出されても基本的には評価の対象にならない。ルーズリーフの用紙などに鉛筆で書かれた者が提出された場合は出さないよりもマイナスの評価になることもある。

 a  A4の用紙を用いること。B5の用紙、ルーズリーフなどは不可。
 b ワープロを使用が望ましい。手書きの場合は、ペンなど消えないものを使用すること。
 c 提出物のコピーは必ず保存しておくこと。手(鉛筆)書きでは、コピーの方を提出してもよい。
 d 基本的に評価後、返却する。返却されていない提出物は評価から除外する。
 e 締め切りは厳守すること

授業計画 第1回(9月22日):  ガイダンス 授業の進め方(準備、連絡、課題の受け渡し法)
自らの語彙力を知る

第2回(9月29日): 語彙:語彙と語彙量 基本語彙 基礎語彙
意味:意味の考え方 意味を担う単位

第3回(10月6日) 語彙:語と語形 語の性質・種類・品詞
意味:意味分析 意味素性による分析

第4回(10月13日) 語彙:語種 和語・字音語・洋語
意味:意味分析 意味素性による分析の限界

第5回(10月20日) 語彙:語彙の体系1 同意語・類義語・対義語
意味:認知意味論の基本1 言語と経験

第6回(11月3日)  語彙:語彙の体系2 意味場
意味:認知意味論の基本2
レポート計画案(予定)

第7回(11月10日) 語彙:国語辞典の現状1
意味:論理と意味1

第8回(11月17日) 語彙:語構成 単語の分類,変音現象の種類について。
意味:論理と意味2

第9回(11月24日) 語彙:語構成 複合語の分類、現代日本語の接辞について。
意味:語の意味の拡張1 比喩1

第10回(12月1日) 語彙:語結合・連語・慣用句
意味:語の意味の拡張2 比喩2
レポート初稿(予定)

第11回(12月8日) 語彙: 国語辞典の現状2
意味:語の意味の拡張 文法化

第12回(12月15日) 語彙:語彙と社会 文体的特徴・位相若者言葉・命名
意味:意味分析の検討2

第13回(12月22日) 語彙:語彙の言語間対照1
意味:意味分析の検討3

第14回(1月12日) 語彙:語彙の言語間対照2
意味:意味分析の検討4

第15回(1月29日) 語彙:まとめ
意味:レポート提出

★授業開始後、受講者数や進度によって多少の変更、項目の順序の入れ替えはある。
テキスト なし。プリントを使用する。
参考書 語彙全般:森田良行等編 『ケーススタディ日本語の語彙』(1989)おうふう
秋本美晴 『よくわかる語彙』(2002)アルク
他は授業の各項目毎に指示する。
評価基準  授業中教室に存在していること自体は評価の対象にならない。授業時を含め,自ら行った調査・研究をもとに自分が考えた(「思った」ではない)ことが、質疑や、課題,レポートなどのかたちでこちらに伝わったものが評価の対象である。
 単位の認定は最終レポートを提出した者のみに行う。最終レポートは、計画案,初稿などの準備課題を全て提出し、再提出にならずに返却された者だけに提出を認める。

 評価は以下1、2による平常点と3の試験とレポートにる。
1 授業の準備課題や授業開始時の課題の評価。
2 授業中の質疑応答や課題演習、最終レポートの準備課題。
3 最終レポートで、30% 前後の調整を行う。

最終評価は以下の基準で判定する。
A≧90(特に優秀) 89≧B≧80(優秀)(3段階評価のA)
79≧C≧70(良) (3段階評価のB)
69≧D≧60(可) (3段階評価のC)
59≧F(落第)
URL http://renatodaigo.daa.jp/
備考 欠席時のプリントの受け渡しなどに関する、上記のホームページ利用のパスワードなどは、ガイダンス時に受講者に指示する。授業のプリントなどは基本的に授業の翌日(金曜日)に、前日の授業分を掲載する。
最終更新日 2011/08/02