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哲学の諸問題
- 授業テーマは「笑いの諸理論」。
各グループでコントを作り、それを説明するという課題が出され、発表しています。
学生×教員対談
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教員
田中 一孝
リベラルアーツ学群
講師
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学生
大原 武蔵
リベラルアーツ学群3年
日常の細部にも面白い問題が隠れており、
どこからでも哲学を始められるのです。
田中:「哲学の諸問題」は、現代社会における日常的なできごとにひそむ哲学的問題を探求していく科目です。今回の授業テーマは「笑いの諸理論」。学生たちは、グループを組んでコントを発表し「なぜ人は笑うのか」を考察しました。
大原:最初、グループでコントを発表すると聞いておどろきました。
田中:人間ってどんな日でも笑うと思うんですよね。たとえ元気がない日でも、一回くらい「クスッ」と笑う瞬間がある。我々の日常から切っても切れない「笑い」に、不思議で深い哲学的テーマが隠れていることを知ってほしかったのです。
大原:コント発表後に笑いどころを解説することで、考察がより深まりました。各グループで笑いの解釈が微妙に異なっていたのも印象に残っています。
田中:哲学で取り扱うのは「真・善・美」といった崇高なテーマだけではありません。日常の細部にも面白い問題が隠れており、今回のコント作りもそうですが、どこからでも哲学を始められるのです。
大原:ディスカッションが多いのも、この授業の特徴ですね。
田中:古代ギリシャの哲学者プラトンは西洋哲学の骨子を築きましたが、彼の著作の大半は対話形式で書かれています。つまり、もともと哲学はディスカッションやグループワークによって実践されてきたと言ってもよい。
大原:ディスカッションは、王道の手法だったのですね。
田中:もちろん、意見をぶつけ合っているだけでは押し問答の水掛け論になってしまいます。学生たちには、議論を繰り返す中で、他者とともに徐々に思考を深めていく力を身につけてほしいですね。
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