開講年度 | 2016年度 |
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開講学期 | 2016年度 春学期 |
授業コード | 22801 |
科目 | 統計力学 |
教員氏名 | 森 厚 |
授業種別 | 週間授業 |
授業方法 | 講義 |
授業概要 | 熱・温度・エネルギー、物質の状態とその変化についてを扱う物理学には、巨視的なアプローチを行う熱力学(既習)と、原子論的なアプローチである統計力学があります。統計力学では、物質が原子や分子などで構成されていることを前提に、こうした粒子の数が非常に多いために統計的に現れるであろう物理法則を考えます。この講義では、このような微視的なアプローチによって物質の性質を考え、その結果が熱力学と対応することを確かめていきます。このようなアプローチは、非平衡の物理学を考える上での入り口になります。 |
到達目標 | この講義の目標は次のとおりです。 ・ミクロなの視点からのアプローチがどのようなものであるか説明できる。 ・ミクロカノニカルアンサンブルの方法について説明できる。 ・カノニカルアンサンブルの方法について説明できる。 ・統計力学の手法を用いて、限られた前提から熱力学量を求めることができる。 |
授業計画 | 次のような予定で講義します。 01回 (4月 11日)マクロとミクロ 02回 (4月 18日)気体の分子運動論 03回 (4月 25日)ラグランジュ形式の解析力学 04回 (5月 02日)ハミルトン形式の解析力学 05回 (5月 09日)位相空間 06回 (5月 16日)ミクロカノニカルアンサンブルの考え方 07回 (5月 23日)ミクロカノニカルアンサンブルによる計算例─2準位系 08回 (5月 30日)ミクロカノニカルアンサンブルによる計算例─理想気体 09回 (6月 06日)ミクロカノニカルアンサンブルによる計算例─調和振動子 10回 (6月 13日)カノニカルアンサンブルの考え方 11回 (6月 20日)カノニカルアンサンブルによる計算例─2準位系 12回 (6月 27日)カノニカルアンサンブルによる計算例─理想気体 13回 (7月 04日)カノニカルアンサンブルによる計算例─調和振動子 14回 (7月 11日)カノニカルアンサンブルによる計算例─光子 15回 (7月 25日)グランドカノニカルアンサンブルの考え方と相互作用のある系 ※ なお、進度は学生の理解度に応じて変更します。 |
授業時間外学習 | [準備学習] この講義には、力学の基本的な理解と、多変数の関数の微積分を用います。力学や量子力学の基礎的な知識も必要です。これらの事項は講義の中でも補いますが、自主的な学習が必要です。 本質的な理解のためには、自分自身で計算する必要があります。予習復習でテキストを読んだり、ノートを整理するだけではなく、練習問題を解く練習を行うことは必須です。そのため、予習復習が行われていることを、必要に応じてチェックします。 |
テキスト | ・「統計力学」小田垣孝,裳華房,2003年 |
参考書 | ・「SYNC : 自然はなぜシンクロしたがるか」スティーブン・ストロガッツ,https://cool.obirin.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=734365&lang=ja} ・{「新しい自然学」蔵本由紀 その他、講義の中で随時紹介します。 |
評価基準 | 講義中に学生の皆さんに質問を投げかけ、その理解度を測ります(30%)。その他、講義中の演習問題・小テスト・提出物と期末試験(70%)で評価します。 A: 特筆すべき水準で到達目標を達成できた B: 優れた水準で到達目標を達成できた C: 一応の水準で到達目標を達成できた D: 最低限の水準で到達目標を達成できた F: 到達目標を達成できなかった ※ 出席確認のために学生証を持参することとします。 ※ 30分以上の遅刻は基本的に出席として認めません。 ※ 30分以内の遅刻3回は欠席1回と換算して計算します。 ※ 1/3 以上の欠席は自動的に不可となります。基本的に欠席理由は関係ありません。 ※ 出席やテストなどについての不正行為を行った者(関与した者)はFとします。また、別途本学の規定に基づく処罰があります。 |
URL | http://robo.mydns.jp/Lecture/ |
最終更新日 | 2016/03/17 |