シラバス詳細情報

開講年度 2014年度
開講学期 2014年度 秋学期
授業コード 29671
科目 エコロジー・デザイン特殊講義
教員氏名 片山 博文
授業種別 週間授業
授業方法 講義
授業概要 1.授業のねらい:環境保全のさまざまな「現場」に携わる方々をお招きし、環境保全の「楽しさ」を語ってもらうこと。
 現在、日本では小学校から「環境教育」が行なわれていますが、環境保全を「こうしてはならない」「こうしなければならない」といった形の「義務」として捉えている学生が多いように思います。しかし、環境保全が社会に定着するためには、もっと問題を前向きに、主体的に捉えられなければダメなのではないか、とつねづね考えてきました。
 そこで、さまざまな「現場」で環境保全に携わる方々にお話していただき、環境問題のリアルな現場の話を知ってもらうとともに、何よりも環境保全を「つくる」ことの楽しさをぜひ学生に伝えたい、そう思って企画したのが本授業「エコロジー・デザイン特殊講義」です。学生にとって、学生時代、そして社会人になってから、いろいろな社会活動に参加したり、また自ら活動を「つくる」上で、この授業が一つのきっかけとなってくれたら・・・そんな授業にしたいと思っています。

2.今年の中心テーマ:農業と環境・生物多様性
 今年は、食料などを供給するもっとも重要かつ基本的な産業であるとともに、環境保全・国土保全の上からも重要な役割を担っている農業(第1次産業)の現状と可能性に主にスポットをあてます。
到達目標 (1)環境問題の「現場」を知ることによって、環境問題に興味を持てるようになる。
(2)環境保全への取組みに関する話を聞くことによって、自分の行動のためのヒントを得ることができる。
(3)他人の話す内容について、的確な質問を行えるようになる。
(4)他人の話す内容について、的確なコメントを書けるようになる。
授業計画 ・基本的に2回をワンセットと考え、1回目の授業では片山が当該テーマの基本的知識を講義する。それをもとに、2回目の授業でゲスト講師の方にお話しいただく。

 第1回  9月22日 ガイダンス(片山)
 第2回  9月29日 農業経営と就労 榊浩行さん(農林水産省経営局)
 第3回 10月 6日 小規模農家のゲリラ戦略 久松達央さん(久松農園代表)
 第4回 10月13日 講義(片山)
 第5回 10月20日 ゲスト講義 小島希世子さん(えと菜園代表)
 第6回 10月27日 日本の農業とグローバル化・TPP(片山)
 第7回 11月10日 グローバル化と農業経営 貫井香織さん(貫井園)
 第8回 11月17日 中間まとめ(片山)
 第9回 11月24日 農業と生物多様性(片山)
第10回 12月 1日 自然農法:種子がつなぐいのち 和知健一さん(ポコアポコ農園)
第11回 12月 8日 日本における林業の現状(片山)
第12回 12月15日 森の暮らしと木材の魅力 赤堀楠雄さん(材木ジャーナリスト)
第13回 12月22日 ナマコと生物多様性 本川達雄さん(東京工業大学名誉教授)
第14回  1月19日 日本の伝統農業と生物多様性 坂田昌子さん(虔十の会代表)
第15回  1月26日 まとめ(片山)
授業時間外学習 新聞・テレビ・インターネットなどを見る際に、環境問題や農業・生物多様性の現状についてアンテナを張り、注意を払うようにしてください。
テキスト 特定のテキストは用いません。
参考書 (1)ゲスト講師の著書
・久松達央(2013)『キレイゴトぬきの農業論』 新潮選書。
・赤堀楠雄(2009)『図解入門 よくわかる最新木材の基本と用途』 秀和システム。
・本川達雄(1992)『ゾウの時間 ネズミの時間』 中公新書。
・本川達雄(2009)『世界平和はナマコとともに』 阪急コミュニケーションズ。

(2)その他の参考文献
・福岡正信(1983)『わら一本の革命』 春秋社。
・木村秋則(2008)『奇跡のリンゴ』 幻冬舎。
・井田徹治(2010)『生物多様性とは何か』 岩波新書。
評価基準 主な評価対象は、出席回数と、ゲスト講義(全8回)の最後に執筆・提出するリアクションペーパーである。
出席60%、リアクションペーパー40%で採点する。
その他、ゲスト講義の質疑応答の際に発言をした者については、ボーナス点を与える。
A=90点以上、B=89~80点、C=79~70点、D=69~60点、F=59点以下。
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最終更新日 2014/08/01