2017年度の本学教員著作寄贈図書

戦後日本の労使関係 : 戦後技術革新と労使関係の変化


9784272102471

タイトル: 戦後日本の労使関係 : 戦後技術革新と労使関係の変化
著者: 藤田実著
出版者: 大月書店
ISBN: 9784272102471
請求記号: 366.5/F67

 本書は五つの時期区分と労働運動の類型を画期として、戦後の労使関係の構造を生成・確立・変容の諸局面で把握したものである。
 敗戦から1955年までの時期は、労働組合の結成と労働争議が激増した。この時期の労働運動は社会主義的な志向を持つ潮流もあり、資本対賃労働の対抗関係は極限にまで高まった。
 高度成長期に新鋭重化学工業が構築されるが、この時期に年功賃金、終身雇用(長期勤続雇用)、企業別組合からなる日本的労使関係が形成された。労使関係は協調的労使関係が主流になった。
 1970年代の世界的な経済停滞のなかで、日本は賃上げ自粛と減量経営で日本的労使関係を維持しながら、合理化により危機乗り切りを図った。
 1980 年代に日本はME技術革新により「経済大国」を実現し、日本的労使関係は海外からも絶賛されるようになる。
 しかし1990年代にICTと経済のグローバル化が進むと、日本的労使関係によって生産力を発展させるシステムが機能不全に陥り、経済が停滞するようになった。それにより日本的労使関係に基づく労働者の生活維持システムも機能しなくなった。格差と貧困の拡大の中で、地域ユニオンや非正規ユニオンなど社会運動ユニオニズムと言われる労働運動再生の動きが現れている。
(リベラルアーツ学群 藤田実)

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