桜美林大学 国際協力専攻ホームページ



2005年度 春学期

国際協力課

永井 裕(3年)

今回私は、夏休みの中で国際学インターンを利用して、財団法人かながわ国際交流財団の国際協力課で、日曜日と月曜日を除く15日間のインターン実習を行わせていただいた。インターン開始まで、私は自分の実習先である「国際協力課」がいったいどの様な企画を担当し、その運営を行っているのか、自分の情報収集不足から把握出来ていなかった。それ故に、引き受け先の課の方々とのミーティングの際、その質問に答えることが出来なかった。そのことを含めて、私は国際協力に関する仕事の内容とはどの様なものなのかということに少しでも触れてみたい、そして実際にその行程に参加してみたいという気持ちの下、実習の日々を送った。

かながわ国際交流財団について

 かながわ国際交流財団は、1977年に県および民間団体(民間企業含む)の共同出資によって設立され、現在は本郷台にある地球市民かながわプラザと、海外からの技術研修員を受け入れる神奈川県国際研修センター、県内在学・在住の私費留学生への宿泊施設・交流の場所としての、神奈川国際学生会館などの施設の運営を行っている。そして市民による草の根協力の中核組織を担っている。このかながわ国際交流財団の基本理念(目的)は、地球市民意識の醸成や子どもの感受性の養育などである。

実習中での作業

 私の引き受け先であった、国際協力課は他の地球市民学習課や、企画情報課、経営課と比べ、そのスタッフの人数が少数であった。その協力課は県から委託された委託事業、協会の運営費となる財源確保にもつながる自主事業などの種類があり、これに加えて、神奈川県で活動しているNGOなどとの協働事業も展開している。これによってNGOのエンパワーメントなどにも繋がるとのことだ。さらに昨年度からは、学生を対象としたスタディーツアーの主催(一年目は民際協力基金により活動資金の助成をうけた、義肢装具の製作を行っているNGOが活動しているウガンダ)、レベル別に分けられ効率的な授業運営を進める英会話教室ども行っている。そして何より、神奈川県で活動しているNGO団体への助成金扶助である、かながわ民際協力基金の運営を行っている。この民際協力基金が国際協力課の中で大きなウェイトを占めているように思え、現にそうであるようである。

 

今回、このかながわ民際協力基金の審議会のお手伝いは残念ながら出来なかったが、その議事録の作成、過去13年間の様々なNGOへの助成金の一覧表(総額で約6870万円、67のプロジェクトへの助成)の作成など行った。この民際協力基金への助成金申請の申請数が減少しているとのことだった。

 また期間中にはカンボジアのアンコールワットの回廊修復を行っているカンボジア人の方の講演に参加し、日本からの一方的な援助によって修復作業を実施し、完成させるのではなく自分たちの手によって自分たちの文化を修復するといった内容の話をお聞き、技術協力のあり方、国際協力の相互性、大学の講義での「技術協力」の現場のパネルなど、具体的な情報を得ることが出来たことは非常にいい勉強になった。

 さらに、協会の発行している「地球の風」のテーマとして、DVなどの被害外国人母子を支援するNPO法人の取材に同行させていただいた。グローバル化が進行し、国際結婚も増加する中、その反面それに伴う問題点も発生している。夫から暴力をうけた女性や子供を対象に保護を行っており、経済的・精神的な自立を支援しているとのことだった。ここでは現在2世帯の母子が生活しているとのことで、英語の出来るスタッフが在宅しているが、NGO・NPO団体の問題である、活動資金の面でスタッフは3人のみという現状で、ボランティアの人たちの存在が欠かせないという話をお聞きし、現実的な問題の強い印象を受けた。

実習を終えて

 今回は15日間という短い期間ではあるが、インターン実習を通して、資料のインプット・アウトプット作業などによるPC操作、わずかばかりの内容しかできなかったがHPの作成、フルタイムで働くという経験、カンボジアという国への関心、すべての作業が自分の中で新鮮で、自分にとってあらゆる面でのスキルアップに繋がる一歩になったのではないかと強く思う。また、NPO法人共同の家「プアン」への取材動向の際に、スタッフの方がおっしゃっていた、日本でも依然として外国人の方への差別が残っていること、日本の今日の行政システムでは、多言語化の進む状況についていけず、言語に不自由な方へのアクセスが不十分など、今起こっている問題をじかにお話していただいたこと、身近に困っている人がいたら地域としても助け合うことが重要ということ、その言葉が深く残っている。海外に出てボランティアをする、募金をするなども立派な国際協力であるが、日本国内にいてもすべきこと、出来ることがある、国内での国際協力も必要不可欠なものであるということを少しでも学ぶことができたと思う。今後の自分の生活の中で、大学での文字で学んだことを、取材などを通して事実のほんの一部ではあるが触れることが出来たこと、今回学んだことを実践していけるように、行動に移していきたいと思う。