桜美林大学 国際協力専攻ホームページ



2004年度 春学期

 笠井奈緒(2年)

(1)活動内容

 今回インターン先としてお世話になったのは国際協力事業団Japan International Cooperation Agency(JICA)。2003年10月1日より独立行政法人国際協力機構として、新しい一歩を踏み出している。インターン実施期間は8月19日〜9月1日。JICAでの活動内容の学習や施設見学、研修員との懇親会参加や交流会の手伝い。また、青年海外協力隊で活躍されていた方のお話を聞くなど、様々な方々のお話を伺うなどを行った。

(2)JICAの事業内容

 JICAは開発途上国の人材育成を推進する為に技術協力を行っている。なかでも持続可能な開発の担い手を育てる研修事業は、技術協力の重要な柱になっている。開発途上国の行政官や技術者、研究者などを「研修員」として招き、各国で必要とされている知識や技術を移転するものである。また、開発途上国の人材育成を支援し、学位取得を目的として日本の大学に人材を受け入れ、帰国後には現地の行政機関や研究所、大学などのリーダーまたはプロジェクトの基幹要員として育っていくことを目指す「留学生事業」とがある。私達の耳に馴染みのある「青年海外協力隊」はJICAが行っているものである。

(3)インターンを経て考えた

 インターンを経て、国際協力推進を考えていく時に感じる国際問題の大きさや困難さ、暗中模索的な国際協力の側面を感じた。「人間の生存・生活・尊厳にとって大きな脅威である事柄から一人ひとりを守り、全ての人の自由と可能性を擁護していくこと」という、人間の安全保障を原点とし、国際協力は行われている。この事柄の成就には、一人ひとりの理解と協力が必要不可欠となってくる。そこで私は、今後の学校教育での国際理解教育の重要性を感じた。学校教育での国際理解教育課程の基準は「日本の文化、伝統を尊重する態度を育てるとともに、世界の文化や歴史についての理解を深め、国際社会に生きる日本人としての資質を養う」となっている。異文化を理解し合い、それで、どうするのか。先のゴールが見え、そのゴールに向かって双方の行動が伴わなければ、所詮、異文化の知識を満足させるだけの、うすっぺらな国際化になってしまう。生徒たちが異文化に興味を持った上で、今後は今後の方向指針へとなる「国際協力のための教育」へ力をさらに入れていかなくてはいけないと強く感じた。また、国際協力というものは、自分の生活を基準として考えてみると、「特別なもの」だと思っていた。しかし、実際は異なっており、私たちの日常生活の中に国際協力というものは存在しているのである。世代でさえ無関係に国際協力は実行可能である。私が参加させて頂いた「国際協力ボランティアフォーラム」では多々の子供たちがフィリピンやタンザニア、ブラジル、中国出身の方々のお話を聞き、その国々の文化に触れていた。そして、一人ひとりが様々な想いや問題意識、興味をその会で感じていた。NGOやODA、JICAなどの国際協力機構のみが国際協力を推進・実行しているのでも、していくのでもない。私たち一人ひとりが国際協力に携わっていかなくては意味が無いし、またそれを実行することは本当に身近な事柄なのだと知った。

(4)今後の方向性・願望

 今回インターンを体験したことにより、より良い世界を人々と築き上げていくという点を今後の課題として取り上げ、人々の国際協力への関心・知識・受容性を推進していけるよう努力していきたいと思った。平和構築における国際協力は、世界にいる人々と一緒に築き上げていくという意志が大切であり、それこそが基盤となっていかなくてはいけない。「自分の生活上何ら支障がないので、現生活を守り、生きていく」のではなく、地球という国に共に生存している者として、国際協力を推進していき、自分に可能な限りの活動を実行していきたい。

(5)今後のインターン生へ

 国際協力に興味・関心がある人にはより専門的、刺激的なお話を伺うことの出来る良い機会になると思う。インターン参加前にはJICAやODAの基本的な知識を勉強した上で、「このインターンを通し、自分は何を得たいのか?」、「国際協力を行っていく上で、この点はどうなっているのだろうか?」など具体的な目標・問題意識を持って参加するとより充実したインターンになると思う。