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2003年度 春学期

学校教育部

西玉祐司(3年)

8月1日〜5日と20、21日の5日間、相模原市役所でのインターンシップに参加した。実習先は、学校教育部の相模原自然の村野外学習体験教室(若あゆ)と指導課の2ケ所で、どちらも事務的な仕事ではなく、実際の企画事業・研修に参加する側としての実習が主であった。

 若あゆでは、初日に事業内容や施設の説明を受けた後、市の研究発表大会での若あゆの取り組みの発表を聞いたことで、細かい体験活動の種類・内容・進め方とその際の若あゆが考える「子供にとっての真の学び」のための、「自然の素材を生かす」「本物にふれる」「感動をする」というコンセプトが理解できたと共に、その説明・発表に職員の方々の情熱や向上心が感じられた。またその研究発表大会では、市の職員・学校教員・PTAの3団体による発表があったが、そうした子供の教育を取り巻く人々が一緒になって、それぞれの立場からの意見を共有し、教育を考える場があることは素晴らしいと思った。

若あゆでは、農作業・工作・料理・自然観察など様々な体験教室のアシスタントをしながら、実際に体験させてもらった。そのため、実際に体験する子どもたちと同じ気持ちになりながら、子どもたちには職員として話しかけたり、質問されたりしながら、子どもたちを指導する職員の動きを見ながら、という3つの視点から見ることができた。

そして、例えば竹笛の工作なら、自分で木を切り、職員だけでなく地域の人からも教わり、そのときに感じた素直な気持ちが思わず声となっていることに3つのコンセプトが実際に組み込まれているのを体感した。

普段は市内の各小中学校が順番に来ることになっていて、夏休みは各地からの青少年団体を受け入れており、申し込みも多いらしい。そのため、各団体の子供と引率の大人の様子も様々であったが、職員に任せきりだったり、娯楽施設や安い宿泊施設ととらえている団体もあるらしく、本来は体験学習施設という教育の場であり、教育の一環としての施設だが、その主旨を理解してもらったり、申し込みを厳しくしたりというのが難しいところらしい。

指導課では、主に小中学校の教員に対しての英語研修に参加した。これは文部科学省の『「英語が使える日本人」の育成のための行動計画』に基づいたもので、中学校の教員に対しては、「実践的コミュニケーション能力を育成する指導を充実させるために、集中的な研修を通して英語教員の英語教授力および英語運用能力の向上を図る」という目的で、「英語教育専門研修講座」が行われ、その初日のオリエンテーションの部分に参加し、大学生として自分が考える英語の教育、学習についての意見を求められた。小学校教員に対しては、希望するいくつかの学校に「夏休み英会話研修」として外国人英語指導助手を派遣し英会話を行うもので、自分も教員に交じって参加した。

小中学校では研修内容に大きく違いがあった。中学校教員に対しての研修内容は、目的や内容が明文化され 研修目標、報告書の提出もあり、講義と実習のセットと最終日の試験という形で、体系的に学べるよう計画されており、これを5年間で全英語科教諭が受講するということだった。それに対し小学校の場合は2時間程度の英会話研修を一回行うというもので、内容、時間などは自由に設定でき、教員の参加も強制ではないようだった。また参加教員の中でも、取り組む姿勢や研修の必要性を感じている度合いの個人差が顕著だった。それはまた大きな範囲で見たときにも言え、職員、教員の方々の話を聞き、実際に参加する中で、文部科学省の方針、各自治体、教育委員会の企画、教員の考え、保護者、児童生徒のニーズがそれぞれあり、理想と現実にズレや温度差があるのが現実であるということがわかった。

今回、実習先が2ヶ所だったことで、その分色々なことを体験でき、どちらの実習先ももともとの市の職員の方と教員として異動してきた方がいて、さらに若あゆでは地域の活動協力者や父兄、指導課では現在の小中学校の教員、といろんな立場の方と接することができ、子どもの教育を取り巻く環境、方針を知ることができた。

インターンシップ自体については、相模原市役所は、事前訪問での研修確認や事前・事後研修の実施、また市のインターンシップ担当部署による各実習日毎の学生の様子、健康状態の確認などがあり、受け入れ体制が整っていると感じた。