桜美林大学 国際協力専攻ホームページ



2003年度 秋学期

平野洋樹(4年)

(1)活動内容

シャンティ国際ボランティア会バンコク事務所(シーカーアジア財団。以下SAF)におけるインターンではインターン生の研究内容に沿った計画をさまざま協議した上で、その意向に沿った活動を行うことを主な活動内容としている。

しかし、そのほかにも、来賓者受け入れ準備、図書館での翻訳作業、図書館での軽作業など、さまざまである。基本的に使用される言葉はタイ語のため、さまざまな場面で意思疎通が難しい場面があったが、何回も聞き返したりするなどを行った。

(2)気がついた点

現在、タイは年率8%の高い経済発展、インフラ網の整備、都市中間層が厚みを帯びるなど、経済発展はさまざまなところで影響が出ている。スラムにおいても例外ではなく、私がホームスティを行った家庭では29インチほどのテレビ・冷蔵庫・携帯電話・子ども達はテレビゲーム(プレイステーションの形をしたファミコン)など、物質面においては普通に暮らす分にはなんら問題のない家庭が見受けられた。また、スラムということで、不潔なイメージを持つかもしれないが、彼らは非常に清潔で朝・夕に二回、シャワーを浴び、パウダーをつけている。衣服もアイロン掛けされた非常にきれいなものであった。

これまで、私が持っていたスラムに対するイメージが壊された瞬間でもあった。

そして、SAFの核の事業である図書館事業であるが、図書館と言うイメージではなく、昔の学童保育や児童館のようなものであった。図書館の重要性というのは、本を読み読解力をつけることもさることながら、子供たちを麻薬などの悪影響から少しでも遠ざけようと言う意図もあった。スラムにおいては、子供たちが学校から帰っても親が家にいないことが多く、家で暇をしていると悪い友人の影響で麻薬を覚えてしまうことがある。図書館では年上の子供が、年下の子供たちにさまざま指導している事が多々あり、子供たちに責任感を持たせるようにしている。

また、図書館事業のもう一つの柱である移動図書館というものがある。この移動図書館はバンコクに多く存在するスラムを訪問して、図書館を開くものである。また、人形劇やゲームがあり、移動図書館がくるやいなや、子供たちは飛び込んでくる。かつて、日本にも紙芝居屋というものがあった。私が子どもの頃、週に一回私の街に来ていたが、まさにそれに似た雰囲気であった。

冒頭で、タイの経済成長はスラムのほうにも物質的な面において、プラスになると書いたが、メンタル的な面でいうならば、図書館事業でかいたように主に環境的な要因だが、十分ではない。現在、タイでは義務教育にかかる費用を少しでも減らそうとしている政策が功を奏しているが、最近、タイでは職業学校生による暴力事件が多発している。こういった動きが、他の学校に増えてしまわないように対策を立ててもらいたいものである。

(4)反省点など

今回のインターンにおける反省点は、まず準備不足です。タイに30日以上いるため、ビザが必要となるのですが、事前準備を怠って当日にビザを取りに行くということになりました。また、海外安全保険の加入が必須でありながら、これも空港で取れるだろうという見込みで行ったところ、飛行機の時間が間に合わず、結局日本からバンコク事務所当てに送ってもらうという失態を犯しました。この点は約束の不履行のみならず、この件において牧田先生他、桜美林の関係セクションの教授の方々、東京事務所のスタッフの方々、現地スタッフに多大な負担をかけてしまいました。

次に序盤における私の取り組みの姿勢や礼節に関する姿勢です。何かしてもらった場合には必ず礼をするという事に関して、私はあまり意識が無く、非常に不遜な態度となってしまった事がありました。その点を指摘されたとき、自分の立場というものをこの場にきてはじめて自覚しました。

これらの反省点はインターンだけではなく、今後の生活の上でも常に意識していきたいと思います。

(5)今後インターンを受ける学生へ

機会があれば、できる限り参加する事をお勧めいたします。とりわけ、アジア地域に興味を持つ生徒はこういったインターンを受けることで、日本にいたのでは偏りがちな研究の方向性を矯正することができるからです。

反省点にも書きましたが、下準備と研究の方向性をしっかりと捉えることは非常に重要です。これらの準備はしすぎても、なんの差し支えはありません。

そして、現地ではさまざま挑戦し、失敗してください。

(6)最後に

今回のインターンシップに推薦していただきました牧田先生・奥野先生・佐藤以久子先生、研修や事前準備の際にさまざまなアドバイスをいただいたシャンティ国際ボランティア会東京事務所の佐久間さんと小野さん、研究時にアドバイスやプライベートで色々お世話になったシーカーアジア財団の国際部の岩船さん・江幡さん・田村さん、その他関係部署のスタッフの皆様、ホームスティやスラム訪問時に非常に丁寧に概要を説明してくださいましたクロントイ・チュアパーン・スアンプルー・ワチャラポンの住民の皆様。皆様のおかげで今回のインターンシップを失敗しながらも、無事に終了することが出来ました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。