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2003年度 春学期

 相原美穂(3年)

 私は9月1日から12日までの2週間、町田市役所のインターンシップに参加させて頂き、第一週目は福祉体験学習として他大学の二人と共に「ひかり療育園」で、第二週目は職場就業体験として「環境部」でお世話になりました。

 ひかり療育園は町田市内在住の身体障害者手帳、療育手帳を所持する18歳以上の方が通う受託サービス施設です。1日の流れは利用者さんが登園後、始まりの会→午前の活動→昼食→午後の活動→降園という流れです。午前の活動は主に二つあり、車椅子の利用者さんが床ずれを起こさないようにマットに降り、リラックスできる姿勢を取り運動機能を維持するための身体ほぐしと近くの公園への散歩です。身体ほぐしの時間は安全上ほとんどお手伝いすることができませんでしたが、散歩の時間は車椅子を押しました。車椅子を押すのは初めてだったので、平坦ではない道路でバランスを取るのが難しかったです。逆に私が車椅子に乗って人に押してもらった時、段差や坂は特に恐いと感じ、思わず自分でバランスを取ろうとしてしまいました。ひかり療育園の利用者さんは比較的重度障害の方が多かったので普通そのようなことはできません。そのため、車椅子を押すということは人の命を預かっているのだと実感しました。昼食は利用者さんと一緒に食べ、その介助を職員さんが行いますが、私は水分補給を手伝わせてもらいました。私がコップをしっかり口元で支えていないと、水がこぼれたりむせてしまったりするので緊張しましたが、「ありがとう」と言ってもらえた時はすごく嬉しかったです。午後の活動は日によって異なり、全員が参加し、楽しめるような特別ルールを作った風船割りゲーム、風船バレーといった運動、折り紙や絵画といった創作活動の他、音楽活動を行いました。私が強く印象に残っているのは音楽活動で「幸せなら手を叩こう」を「幸せならくすぐっちゃおう」と替え歌にし、本来なら手を叩く部分で人の身体をくすぐるというものです。これは介助の時、身体に手が触れることに対する抵抗を軽減する意味を持っていると教えて頂きました。言葉によるコミュニケーションを取れない方は身体に触れる事が重要なコミュニケーション方法なので、このような活動一つに大きな意義があることを感じました。ひかり療育園は1年間で多くの実習生が訪れ、実習最終日に出し物をするのが定番となっているそうで、私は他大学の人と協力してピアノの連弾をしました。練習する時間がほとんどなかったので本番ではだいぶ間違えましたが、自分なりに努力したので、気持ちは伝わったかなと思っています。5日間の福祉体験学習でしたが、トイレ介助、食事介助、更衣や歯磨きなど実習生の立場では手伝えないことが数多くあり、見学者的な立場ではありましたが、この機会を頂かなければ福祉と関わることがなかったと思うので良い経験になりました。正直、福祉施設に行くと聞いた時はすごく不安で、憂鬱にもなりました。しかし、実際障害者の方と関わってみて自分の考えは偏見であった事に気づきました。最初は童謡を大きな声で歌ったり、人前で紙芝居を読んだりすることにすごく抵抗があり、精神的に辛かったのですが、私のやったことに対して利用者さんが喜んで笑ってくれた時に自分の方が嬉しくなり、いつの間にか以前持っていた偏見は消えていました。5日間を通して、偏った自分の考えを変えることができたことが一番大きな収穫です。

 第二週目は環境総務課の方が時間ごとのスケジュールを組んで下さり、

一日目→町田市のゴミの現状と啓発業務について、リサイクル家具の販売体験、清掃工場見学

二日目→ポイ捨てパトロール、町田市の生ゴミ事業について

三日目→ゴミ収集体験、イベント展示物(パネル)作成

四日目→正しい分別について、剪定枝資源化センター見学、ビン・カン選別所見学、リレーセンターみなみ見学、イベント展示物作成

五日目→イベント展示物作成、煙突見学

と様々なことを教えて頂き、また体験させて頂きました。

町田市には清掃工場が一つしかないため一日約300トンのゴミを3つの焼却炉を24時間稼働させ処理しています。(横浜線以南で集めたゴミはリレーセンターへ運び10トンの大型車に積み清掃工場へ運ぶことで効率を上げている。)焼却によって発生した電力は管理塔や工場棟に供給される他、東京電力に売電されているそうです。ゴミを1トン焼却させると炭酸ガスが1トン発生するため、灰の出ない溶融炉の導入が今後期待されています。町田市の埋立地は既に満杯のため、焼却処理されたゴミは日ノ出町にある最終処分場に埋められ、ゴミの焼却灰でセメントを作るという事業が行われています。蛍光灯や乾電池などの有害ゴミは北海道にある施設で処理され、リサイクルには1トンあたり10万円の費用がかかるそうです。また、私達に身近なペットボトルは70パーセントが繊維製品に生まれ変わり、もう一度ペットボトルになることはないためリサイクルには不向きということです。ビン・カン、ペットボトル、トレイなどはスーパーにリサイクルボックスが置かれていますが、選別所を見学させて頂くと中身を洗っていないものや、キャップが付いたままのものなど、リサイクルの障害となるものが非常に多かったです。生ゴミを資源化する事業としては市営住宅に生ゴミ処理機を設置し、そこで出来たたい肥を市内の農家の方が利用するということが行われています。実際に見せてもらいましたが、臭いもさほど気にならず、こうした処理機を導入することで、ゴミを減少することプラス普通可燃物収集は週3回ですが、住民がいつでも生ゴミを捨てることができるというメリットもあり、とても良い事業だと思いました。3日目に実際ゴミの収集体験をしましたが、生ゴミがゴ袋の口からあふれ悪臭を放っているものが多く、ゴミ出しのマナーの悪さを目の当たりにしました。可燃物に不燃物が混ざっているものもあり、以前にスプレー缶が収集車で爆発し、車から火が出たこともあるそうです。収集作業は危険が伴っている為、ゴムでコーティングされた手袋をして行いますが非常に暑かったです。また、ポイ捨てパトロールでは職員さんと私6人で町田駅周辺のゴミ拾いを行いましたが、1時間30分でタバコの吸い殻を中心に1.5キロのゴミが集まりました。一年間で拾うゴミは富士山の高さにもなるそうです。いつもと違う目線で歩く町は意外に汚いことに気付き、ショックでした。私は1時間30分の経験でしたが、炎天下の中毎日作業して下さる方がいるのです。こうした方々の努力が無駄にならないように最低限のルールは守ってほしいと思います。現在、リサイクルが叫ばれていますが、それ以前にゴミを減らすことが先決です。リサイクル家具の販売は収益以上に修繕費がかかっているため赤字だそうですが、(1日の売り上げは約7万5千円)物を大事に使う、焼却をしないということが大事とおっしゃっていました。5日間の実習で一番感じたことは、家庭から排出されるゴミが想像以上に多く、公共のマナーがいかに守られていないかということです。市内約7600の集積所から集まったゴミはピットで強烈な悪臭を放っています。「皆さんも物は無駄にせず分別ルールを守ってゴミを出しましょう!」環境部の方には5日間すごく親切にして頂き、最終日には職員さんも滅多に入ることのない清掃工場の煙突(地上100メートル)から景色を見るという貴重な体験もできました。インターンシップという制度は少なからず受け入れ側に負担があると思いますが、私の為に細かいスケジュールを組み、常に優しく接して下さった職員の皆様とこうした機会を与えて頂いたことに感謝しています。

〜最後にインターンシップへの提案〜

 市役所には様々な部署がある為希望とは異なる実習を行う可能性があります。 そこで、募集は受け入れ可能部署が確定してから行った方が良いと思います。

あと、履修登録の件などインターンシップについての連絡が遅かったので戸惑 ました。私は今回のインターンシップで2週間に2つの全く違う体験ができて 結果的には良かったですが、受け入れ部署の確定書類が届くまで1つの部署で 2週間実習を行うものだと思っていました。受け入れ側―学校―学生と連絡事項 が早急かつ正確に行き渡るようにお願いします。